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『地域密着型サービスってなに?』
『普通のサービスと何が違うの?』
『利用するのに何か特別な手続きでも必要?』

介護保険のサービスや老人ホームを探していると見かける「地域密着型サービス」という文字。

管理人

今回はこのサービスについてご紹介してきます。

この記事を読むとわかる内容
◆地域密着型サービスがどのような内容か
◆どのようなサービスがあるのか
◆このサービスが出来た背景
◆利用するまでの流れ

地域密着型サービスの概要

今後増加が見込まれる認知症高齢者や中重度の要介護高齢者等が、出来る限り住み慣れた地域で生活が継続できるように、市町村指定の事業者が地域住民に提供するサービスです。2006年4月の介護保険制度改正により創設されました。

高齢化によって介護が必要な人が増え続けていますが、そのなかでも住み慣れた地域でその人らしく出来る限り長く生活してもらおう、ということで出来たサービスです。

管理人

いわゆる「地域包括ケアシステム」にも深く関連するサービスとなります

【厚生労働省ホームページ】地域包括ケアシステムとは?

高齢者の人口や介護事業所の数、立地など、地域性によってその区域に必要な介護・サービスはマチマチです。

地域の特性を活かし、その地域に沿ったサービスを提供するために作られたのが地域密着型サービスなのです。

これにより今まで都道府県が指定・監督していた権限を一部。市町村へ移行しました。

管理人

簡単にまとめると、市町村がその地域に合わせて提供しているサービスといって良いでしょう

地域密着型サービスの本音と建前

住民のために地域性に合わせたサービスを提供できるよう、システム化されたように見えますが、これはあくまでも建前であり実際は異なります。

管理人

私が思うに、このサービスは創設された背景(本音)は2点あります

地域密着型サービスが出来た本当の背景
①市町村にも介護保険料を負担させたい
②介護給付を抑制させる

今までは介護事業所の指定・監督を都道府県が行っていました。

そのため事業所を利用する人が出た場合の保険給付分の多くは都道府県が負担していたのですが、その体制にも限界が。

管理人

市町村にも負担させてしまおう!というのが狙いの1つでもあります

これが本当の背景①。

また②ですが、保険給付の多い施設サービスを皆が利用すると介護保険制度が破たんしてしまいます。

社会保険の財源をなるべく抑えるために、施設サービスよりも保険給付が抑えられる居宅サービスを充実させようと試みたのが、地域密着型サービスが出来た背景にあります。

管理人

後ほどご説明しますが、地域密着型サービスには「居宅サービス」と「居宅系施設サービス」の2つがあります

この2つを地域の特性に合わせて上手く利用することで、

【建前】住み慣れた地域で長く生活してもらう
【本音】財源を抑える

ことが可能となります。

地域密着型サービスで使える種類

では具体的にどのようなサービスがあるのでしょうか。

さきほど「居宅サービス」と「居宅系施設サービス」の2つがあると言いましたが、具体的には以下のようになります。

居宅サービス 居宅系施設サービス
◆ 定期巡回・随時対応型訪問介護看護
◆ 夜間対応型訪問介護(ヘルパー)
◆ 認知症対応型通所介護(デイサービス)
◆ 小規模多機能型居宅介護
◆ 看護小規模多機能型居宅介護
◆ 地域密着型通所介護(デイサービス)
◆特別養護老人ホーム
◆グループホーム

特別養護老人ホームには普通のタイプと地域密着型の特養があります。

大きな違いは有りませんが、あえて挙げるなら定員数が異なります。

特養の定員数の違い
◆地域密着型の特別養護老人ホーム・・・定員数29名以下
◆普通の特別養護老人ホーム・・・・・・定員数に決まりがない

特別養護老人ホームとは?特徴と概要をご紹介

居宅サービスについても普通のサービスと大きな違いがありません。

しかし、あまり見慣れない文字だとおもうので、どのようなサービスか個別にご紹介していきます。

定期巡回・随時対応型訪問介護看護

訪問介護と訪問看護のサービスを日中・夜間問わずに受けられるものです。

定期的に訪問する日時を決めつつ、緊急的なことがあれば随時訪問してくれてサービスを提供してくれます。

地域包括ケアシステムが創設された当初、国からの強烈なプッシュにより事業所の数が増えていましたが、採算が合わないなどの理由で今ではそこまで数が多くありません。

夜間対応型訪問介護

名前の通り、夜間に訪問介護(ホームヘルパー)を受けられるサービスです。

「定期巡回・随時対応型訪問介護看護」と同様、定期巡回と随時の訪問介護を提供してくれるだけでなく、見守りセンサーのようなもので利用者の安否確認やオペレーションサービスを行っています。

ただ、事業所の数はそこまで多くありません。

認知症対応型通所介護

認知症の方を対象としたデイサービスです。

定員数が12名以下と、かなり家庭的で穏やかな雰囲気で過ごせるのが特徴で、認知症の方にはピッタリのサービスです。

デイサービスの数は各地で増え続けているので、こういったタイプのデイサービスも各地で見かけます。

サービスの内容は通常のデイサービスとほとんど変わらず、レクリエーションや軽いリハビリ、入浴や食事の提供などが行われます。

小規模多機能型居宅介護

「通い」「訪問」「泊まり」が一体となったサービスです。

小規模多機能型居宅介護の事業所1つで、、、

◆デイサービス
◆ホームヘルパー
◆ショートステイ

この3つが受けられるのが特徴と言えるでしょう。

それ以外にも特徴として、、、

◆利用料金は介護度によって定額制
◆利用できる事業所は1か所のみ
◆ケアマネジャーも小規模多機能型居宅介護に所属する人が担当となる

「通い」「訪問」「泊まり」どのサービスでも提供するスタッフが固定されているので、馴染みの関係を作りやすく人気の事業所です。

看護小規模多機能型居宅介護

「小規模多機能型居宅介護」に看護師が配置されているサービスです。

これにより通常の小規模多機能型居宅介護では出来なかった

◆たんの吸引
◆インスリンの注射

などの医療行為が必要な人でも受け入れることが可能となりました。

料金は少し高めになりますが、医療行為が必要な方でも安心して利用できる受け皿が出来たのは大きいです。

地域密着型通所介護

定員数が18名位階の小規模なデイサービスのことを指します。

平成28年4月から地域密着型サービスに移行されています。

サービスの内容としては普通のデイサービスと何ら変わりません。

提供されるサービス
◆レクリエーション
◆入浴
◆食事
◆リハビリ
◆排せつ介助
◆その他、生活動作で必要な介助

こういったサービスを少人数の空間で受けられます。

管理人

小規模のデイサービスの増加スピードは目を見張るものがあります

新設されているデイサービスの多くは、こういった小規模に分類されるものです。

普通の居宅サービスとは何が違うのか?

提供されるサービスの内容には大きな違いはありません。

あるとすれば2点。

地域密着型サービスの特徴
①利用できるのは事業所の地域に自分の住民票がある人のみ
②スタッフ・利用者の顔ぶれが大きく変わらず、馴染みの関係を作りやすい

②については前述しましたが、何よりの特徴は①。

管理人

その地域に住所のある人でなければ利用することができません

A市にある小規模多機能型居宅介護を使えるのはA市の人のみです。

A市の人がB市・C市の小規模多機能型居宅介護を使うことは出来ませんので、覚えておくとよいでしょう。

住民票を移せば地域密着型サービスは使える?

家族

遠くに住んでいる親を私のところに呼び寄せたいんだけど、、、。住民票を移せば私のところのサービスは使えるの?

なかにはご家族を自分のところへ呼び寄せて面倒を見ようと考えている人もいらっしゃいます。

結論から言うと、自治体ごとのルールを満たせばそこの地域密着型サービスを利用することができます。

管理人

このルールは自治体ごとに微妙に異なっているので、役所に直接問い合わせるのが賢明です

「住民票を移してから3か月以上」などのルールが設けられています。

そのため、多くのケースでは住民票を移すのと同時に地域密着型サービスを利用することは出来ません。

管理人

そのため引っ越しとともにグループホームへ入居というのは難しいと思って良いでしょう

居宅系施設サービスであるグループホームも、「住民票を移して3か月以上」などのルールを満たしてから出ないと入居できません。

そのため、引っ越しなどでサービスを利用する際は地域密着型サービスを避けて選ぶようにしましょう。

サービスの利用手順

家族

地域密着型サービスを使うにはどんな手順を踏んだら良いんだろう?

普通の介護保険サービスを使うのと流れは全く同じです。

地域密着型サービスを利用するまでの流れ
①使いたい地域密着型サービスを選ぶ(担当のケアマネジャーも探してくれる)
②事業所と契約
③利用する頻度や時間帯を事業所・ケアマネジャーと協議
④ケアマネジャーがケアプラン作成
⑤サービス利用開始

また、組み合わせによっては地域密着型サービスと普通の居宅サービスを併用することも可能です。

「運営推進会議」をする必要がある

地域密着型サービスを行う事業所には「運営推進会議」を開催するよう国から決められています。

運営推進会議を行う目的
◆サービスの質の確保
◆地域住民や関係者との連携をより図っていく
◆運営内容の透明性を確保する

 

運営推進会議に出席するメンバー
◆事業所のスタッフ
◆利用者の家族
◆地域住民の代表(社協や町内役員、民生委員など)
◆地域包括支援センターのスタッフ
◆近隣の関連事業所のスタッフ 

こういったメンバーが集まり、事業所でどんなサービスを提供しているか、今後どのようなサービスを考えているかなどを話し合っていきます。

管理人

運営推進会議を行うことで、より地域性に沿ったサービスを提供していくのが狙いです

また、事業所の種類によって開催頻度が設けられています。

事業所 開催頻度
地域密着型通所介護
認知症対応型通所介護
6か月に1回以上
定期巡回・随時対応型訪問介護看護 3か月に1回以上
小規模多機能型居宅介護
看護小規模多機能型居宅介護(旧複合型サービス)
認知症対応型共同生活介護(グループホーム)
地域密着型介護老人福祉施設入所者生活介護(特養)
2か月に1回以上

まとめ

以上が地域密着型サービスとなります。

今までのポイントをまとめると、、、

地域密着型サービスのポイント
◆市町村が権限・監督している
◆地域性に沿ったサービスを提供するよう国から求められている
◆事業所のある地域に自分の住民票を置いている人のみ利用できる
◆運営推進会議を定期的に行う必要がある

こういった点を抑えておけばバッチリです。