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施設を探す際に皆さんが陥る落とし穴があります。

それは「退去の要件を確認していなかった」ということです。

これに関するチェックが不十分だったせいで、いざその時が来ると慌てて次の受け入れ先を探す方が非常に多く見受けられます。

時間を掛けて探しながら、あなたにピッタリな施設と巡り合うことが出来たにも関わらず、最後の最後で退去という結果はあまりにも辛いと思います。慣れ親しんだ施設や居室なら尚更です。最期を迎えるなら馴染みのある場所が良いに決まっています。

 

退去の要件は施設ごとにバラバラです。しっかりと確認・備えをしておきましょう!

高齢者というのは心身の状態が刻一刻と変化します。

急な入院を経て「もう当施設では受け入れが出来ません」という勧告を受けるケースは多いです。

だからこそ入居する前に必ず退去要件を確認しておきましょう。

この作業もしっかりと済ませておくことで入居後の安心がより深まります。また、万一、退去の案内がなされたとしても、事前に心づもりがあるので慌てることなく対応できます。

 

どんな要件でっ退去となるのか?

不思議そうな顔をするお爺さん

今まで相談を受けてきたり、各施設と担当ケースの連携を図っていくなかで退去となった理由を集約すると4つに分類されます。

①施設では対応できない医療処置が必要になった。
②認知症により自傷他害行為がでる。
③長期入院(概ね3カ月以上)した。
④料金の滞納がある。

退去となるケースで最も多いのが医療面に関することです。

本人の必要とする医療処置が、施設での医療体制を超えてしまった場合に退去となる方が圧倒的な数を占めます。

そのため、退去の要件を確認するのであれば「施設で対応できる医療体制」を入念に聞く必要があります。

また、②の認知症の症状によって他者トラブルが頻発すると退去を迫られます。

自分を傷つけたり他者に対して暴言暴力などトラブルが発生するケースが時折あります。

精神科病院への受診や入院を勧められることもありますが、それでも回復の見込みがないようだと「他入居者に悪影響を及ぼす」ということを理由に退去になります。

③の長期入院については施設によって取り決めがマチマチなので要確認です。

入院中は施設側の報酬がなくなります。あまりに入院が長期になるとその分の儲けが入らなくなりますので、こういったリスクを避けるため一定の期間で区切って退去を案内しています。

④の費用滞納については言うまでもないですよね…

(リンク)契約は最終確認の場

 

 

退去リスクのある医療措置

胃ろうをしている高齢男性

①に該当する恐れのある医療処置とは実際どのようなものを指すでしょうか。

また、施設によって人員体制は様々ですので、同じ処置でも受け入れの可否が当然分かれます。

具体的にどのような処置が該当するのか。また、それぞれによって退去リスクの大きさも違いますので、大まかにまとめた表を作りました。

疾病 リスク 疾病 リスク 疾病 リスク
認知症 たん吸引 インスリン
ペースメーカー 胃ろう 中心静脈栄養
ALS パーキンソン 尿バルーン
褥瘡 鼻腔経管栄養 透析
ストーマ 在宅酸素 気管切開

「低」であればどの施設でも引き続き受け入れが可能な場所が多いでしょう。
「中」は看護師が24時間体制で常駐していれば引き続き受け入れてくれる施設が多い疾患(処置)です。
「高」は医療体制に関わらず、ほとんどの施設が受け入れ不可あるいは要相談となっています。

「高」レベルになると老人ホームではなく病院で病状管理した方が安全な場合が多いため、症状が落ち着けば療養型病院へ移るケースもあります。

 

 

入院による状態悪化は要注意

入院で元気のない高齢男性

より高度な医療処置が必要となるパターンの多くは、持病の悪化や新たな疾病の発症を機に入院したときです

入院前より明らかに状態が悪くなったり医療処置が必要になることで、施設から「この状態ではウチだと厳しいです。」と宣告されてしまいます。

そうなると止むを得ず退去となり、入院している病院の相談員と次の受け入れ先を探すハメになります。

ただし、心身の状態が悪化する(介護度が上がる)だけなら、それを理由に退去となるケースは少ないです。

※ケアハウスのような元気な高齢者が入居する施設の場合は、介護度が上がったことで退去となる恐れも十分あります。

あくまでも入院などによって、胃ろう・たん吸引などの医療ニーズが発生した際に、退去のリスクが発生します。

 

医療体制の整った老人ホームに入居することで退去リスクは大幅に減らすことができる

有料老人ホームやサ高住での退去の大半は「医療ニーズのキャパを超えたとき」です。

ですので、『医療体制が充実している老人ホームに入居する』という選択肢は退去リスクを大幅に減らす有効な手だと考えています。

◆看護師が24時間常駐
◆病院やクリニックが併設
◆訪問看護事業所が併設

月額利用料が少し高くなるデメリットはありますが、あらゆる医療ニーズに対応できるため、退院後も継続して受け入れが出来ます。

医療の手厚い老人ホームを探すならコチラ

 

見学の際に必ず確認しよう!

赤字でチェックを入れる

以上が退去となる要因です。入居後の安心・安全をより確実なものにすべく、見学の際に必ずチェックしておきましょう。

ただ、同じ病気でも状態や事情は人それぞれです。そのため「この処置が必要になったら受け入れが出来ません。」など画一的な返答が出来ない場合も十分に考えられます。

返答が難しい部分はあります。ですが、いくら確認しても「そこは今後のご相談になります」など濁した返答しかしない施設であれば候補から外しましょう。

私の持論ですが、このような返答しか出来ないのであれば「高齢者の死」を蔑ろにしている証拠です。

人間誰しも訪れる、とりわけ高齢者にとって身近な「死」という問題に真剣に向き合い、考えることが出来ない施設が、「高齢者の生」を思っているハズがありません。

どのような要件なのかという項目以外にも、返答の仕方にもぜひ注目して質問してみましょう。

(リンク)透析患者が入所することは可能か?

(リンク)医療法人が経営する施設の特徴