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『サービス付き高齢者向け住宅ってどんな施設だろう?』
『有料老人ホームとどう違うの?』

なんて声をよく聞きます。

数年前から各地で建ちはじめた新しいタイプの老人ホームですが、実際にどのような施設なんでしょうか。

管理人

サービス付き高齢者向け住宅への入居を案内してきた経験から、知りうるすべてをお伝えします

これを読むことで、サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)の特徴や注意点などを知ることできるため、老人ホーム探しで失敗するリスクを抑えることができるでしょう。

サービス付き高齢者向け住宅を知るうえで押さえておきたい4つのポイント

サ高住はあまり聞きなれない施設なので、イメージが難しいでしょう。

管理人

簡単にいうと「バリアフリー・最低限のケアが整った物件を借りて生活するところ」です

さらに理解を深めるため、最初に抑えておくべきポイントを4つご紹介します。

ポイント①賃貸契約で入居する老人ホーム

サ高住の特徴の1つに賃貸契約を結んで入居する、ということが挙げられます。

例えば有料老人ホームなどは設備・居室を利用する権利を買うことで入居できますが、サ高住は異なります。

管理人

私たちが不動産を借りるときと同じ手続きを行います

そのため入居一時金ではなく「敷金」を支払い入居となります。

ポイント②サービスは外付けで受ける

介護やリハビリ・医療などのサービスを受けるときは外部の事業所からスタッフを呼びます。

管理人

いわゆるサービス外付けタイプの施設です

こういった方法でサービスを受ける施設は他にも・・・

◆ケアハウス
◆住宅型有料老人ホーム

があります。

特にサ高住はこれからご説明する「安否確認」「生活相談」といった基本サービスや「生活支援サービス」「オプションサービス」が複雑に混ざり合っています。

こういったサービスをどう組み合わせることで、施設での生活が成り立つのか。

これは後ほど細かくお伝えします。

ポイント③「安否確認」「生活相談」が基本サービス

どのサ高住にも「安否確認」「生活相談」というサービスが付いてます。

これは国で定めていることであり、全国共通です。では具体的にどういったものか。

  サービスの内容
安否確認 入居者の安否を定期・継続的に確認するサービス。
生活相談 困りごとなどの相談に乗り、必要であれば解決に向けた提案をする。

高齢者の生活する物件ですので、体調の異変なども出てきます。

そういった方たちを「安否確認」という名目で定期的に見回るサービスが24時間体制で提供されています。

管理人

人的な見守りに加え、見守りセンサーなど設備面でも見守りを強めています。

また「生活相談」については・・・

◆受診する医療機関のアクセスを知りたい
◆電球が切れてしまった
◆郵便物の内容を教えてほしい
◆介護サービスを増やしたい(減らす)けどどうしたら良いか?

こういったサ高住で生活するうえでの困りごとに対して相談を受ける体制があります。

管理人

ただ、あくまでも「繋ぎ」の役割を担っているだけです。そこへ相談すればすべて解決・・・というわけにはいきません

常駐するスタッフが1度話をきき、それを適切なところへ振る、というイメージです。

ポイント④介護度が重くなると退去することがある

入居の条件として国で定めている条件は特にありません。

そのため施設ごとにマチマチなのですが、原則は自立~要介護5の方まで幅広く対応できることを謳っています。

管理人

しかし実際は要介護4・5になると退去となるサ高住が多いので注意が必要です

パンフレットやホームページには「要介護5の方も相談できます」などと書かれていることがあります。

後述しますが、介護度が高くなると外部サービスだけでは賄いきれなくなるので退去せざるを得ない状況になる方たちも・・・。

そのため・・・

サービス付き高齢者向け住宅=終身利用ではない

という認識でいると良いでしょう。

他にも「生活支援サービス」「オプションサービス」などがある

これはサ高住によって呼び方や、有る無しが分かれるのですが、「生活支援サービス」「オプションサービス」というものが存在します。

これは介護保険サービスだけでは補いきれない細やかなケアを行うときに使われるのですが、どのサービスがどこまで対応してくれるのか定義はマチマチです。

ただ、こういったサービスを提供するサ高住が多い、という意味で、一般的なケースに当てはめてご説明していきます。

生活支援サービスとは

ベット↔車いすの移動やトイレ(排泄介助)など、その都度で介助が必要な場合に使うサービスです。

こういったケアは介護保険(訪問介護)では使いにくいので、生活支援サービスで対応してもらうケースが多いです。

管理人

入浴や食事など時間が決まっているケアは介護保険で。突発的なケアは生活支援サービスで、というイメージになります

このサービスは定額制のケースが多いです。金額は施設によってバラバラですが平均は約5万円でしょう

オプションサービスとは

身体的なケアを行う「生活支援サービス」と比べると、生活するうえで必要な家事・支援を行うのが「オプションサービス」の位置づけと言えるでしょう。

例えば・・・

◆外出や通院の付き添い
◆洗濯や掃除
◆買い物代行

などが挙げられます。

こういったサービスに対して「15分〇円」などの時間給が発生します。

そのためサ高住では・・・

  ケアの内容
介護保険サービス 入浴や食事など時間の決まったケア
生活支援サービス ベット↔車いすの移動やトイレなど突発的なケア
オプションサービス 生活に必要な家事やサポート

イメージとしてはこのような組み合わせで生活しています。

サービス付き高齢者向け住宅での実際の生活

こういったサービスを組み合わせ、どのように暮らしているのでしょうか。

私が相談をうけ、実際にサ高住へ紹介した方たちの1日のスケジュールをご紹介していきます。

1日のおおまかなスケジュール

まずは要支援2の方の場合。

【利用サービス】
◆デイサービス(週2回) ◆訪問介護(週1回)
◆福祉用具(杖) ◆受診付き添い(月1回)※オプションサービス

6:00 起床
7:30 朝食
※デイサービス利用日(月・木曜日) 9:00~16:30 
10:00 自由時間
11:30 昼食
12:30 自由時間
14:00 買い物(水曜日) 訪問介護
15:30 入浴
17:30 夕食
18:30 就寝準備
20:00 就寝

要支援のかたは日中の活動を増やすためにデイサービスなどを利用します。

また、この方は1人で受診することが難しく、家族が遠方にいたためオプションサービスにて付き添ってもらっていました。

では次に要介護3の方のスケジュールを見てみましょう。

【利用サービス】
◆訪問介護(毎日) ◆デイサービス(入浴も兼ねて)
◆福祉用具(電動ベッド) ◆生活支援サービス(突発的なトイレなどの介助)

6:00 起床介助(着替え・整容・トイレ・移動) ※訪問介護
7:30 朝食
※デイサービス利用日(火・金曜日) 9:00~16:30 
10:00 自由時間
11:30 昼食
12:30 自由時間
17:30 夕食
18:30 就寝準備(移動・トイレ・着替え・口腔ケア) ※訪問介護
20:00 就寝

 

介護の量が多く訪問介護だけでは足りない状況だったため、生活支援サービスを使うことで細やかな介護を受け暮らしていました。

また、この方は家族が協力的で、受診や必要な身の回り品を揃えるなどの対応もしてくれたため、オプションサービスは一切使うことなく生活できました。

受診は家族対応が基本

日中は介護スタッフが常駐しているのですが、あくまでも生活支援サービスなどを提供するための人員です。

そのため、基本的には家族が同行することが求められます。

この点については少し手間になってしまうかもしれませんが、もし難しいようであれば前述のオプションサービスを活用すると良いでしょう。

サ高住の設備

多少の違いはありますが、基本的に以下のような設備を整えています。

  内容
施設全体 安全な生活に配慮されたバリアフリーな空間
居室 25㎡以上 (キッチンなど共有の場合は18㎡)
見守り体制 見守りセンサーや緊急通報装置(ボタンを押すとコールセンターと繋がる)
共有スペース リビング レストラン カラオケルーム シアタールームなど
併設事業所 訪問介護 デイサービス 居宅介護支援事業所 など

共有スペースの充実度合いは金額によって変わってきます。良いところでは温泉がある場合も。

また、サ高住では併設で訪問介護やデイサービス、ケアマネジャーのいる居宅介護支援事業所などがあります。

管理人

そこの事業所を利用すれば、施設スタッフと同義の人たちがケアをしてくれます

併設の事業所も必ずチェックしておきましょう。

夫婦部屋は多く用意されている

夫婦部屋が多く用意されているのも特徴の1つです。

こういった部屋に入居すると、居室代が少しですが安くなるので費用も抑えられます。

管理人

体感ですが1割は安くなるので、ご夫婦での入居を検討している場合はオススメです

サービス付き高齢者向け住宅の費用

ではサ高住で生活するためにはどれくらいの金額が必要でしょうか。

パンフレットやホームページに記載されている金額は以下のとおりです。

項目 1人部屋 夫婦部屋
家賃 65,000円 120,000円
共益費 25,000円 30,000円
食費 45,000円 90,000円
合計 135,000円 240,000円
家族

13万円、夫婦でも24万円で生活できるって本当なの・・・

こう思ったアナタは鋭いです。

パンフレットには家賃・共益費・食費の最低限の金額しか記載していないパターンが非常に多いです。

管理人

この金額に色々なサービス費用が加わります

パンフレットと実際の請求額が変わることに注意しましょう

パンフレットやホームページ・広告などには最低限の費用しか載っていないため「月額10万円~」などと書かれているケースが非常に多いです。

しかし実際には・・・

◆生活支援サービス
◆介護保険サービス
◆オプションサービス

などの費用が加わるため広告などの金額と大きく変わってきます。

項目 1人部屋 夫婦部屋
家賃 65,000円 120,000円
共益費 25,000円 30,000円
食費 45,000円 90,000
生活支援サービス 50,000円 100,000円
介護保険サービス 20,000円 40,000円
合計 205,000円 380,000円

このように少なくとも20万円、夫婦であれば40万円近くになるでしょう。

さらには受診付き添いなどのオプションサービスやオムツ代、医療費や薬代なども加わると、より高額となります。

管理人

料金を知りたいときは「要介護3の人の実際の請求額はいくらですか?」など、直接聞いてみたほうが良いでしょう

サ高住に入居するための初期費用

賃貸物件のため「敷金」を採用しているサ高住。

しかし通常の賃貸とは異なり礼金や更新料をとることは禁止されています。

管理人

そのため敷金さえ支払えばあとは毎月の利用料のみでOKとなります

都市部や家賃相場の高いところを除くと、たいていは家賃が65,000円ほど。

敷金は家賃の2~3か月が多いので、13万~20万円ほどが相場と言えるでしょう。

施設によっては火災保険の加入などもあるので、別途15,000円ほど。

管理人

約20万円が入居に必要な初期費用の目安です

住宅型有料老人ホームとの違い

似たような施設に住宅型有料老人ホームがあります。

住宅型有料老人ホームとは?介護付きとの違いも併せてご紹介でも触れているのですが、どのような違いがあるのでしょうか。

  住宅型有料老人ホーム サービス付き高齢者向け住宅
契約形態 利用権方式 賃貸借契約
入居の費用 入居一時金 敷金
居室 個室(13㎡以上) 個室(25㎡以上)
サービス 介護保険サービス+
施設ごとに独自のサービス
安否確認・生活相談+
生活支援・介護保険サービス
オプションサービス

とくに違うのは「入居の費用」と「サービス」です。

住宅型では入居一時金を支払うことで設備・居室の利用権を得ることができますが、サ高住は敷金を支払い住まいを借ります。

また、サ高住では安否確認と生活相談を基本とし、生活支援サービスやオプションサービスなどを組み合わせることで、あらゆる介護度に対応します。

住宅型では介護保険サービスを基本としながら、施設が独自に提供しているサービスで対応します。

サービス付き高齢者向け住宅のメリット・デメリット

ではサ高住で暮らすときのメリット・デメリットについてご紹介してきます。

サービス付き高齢者向け住宅のメリット
◆有料老人ホームと比べて初期費用を抑えられる
◆多様なサービス体制があり、細やかなケアが可能
◆夫婦で入居しやすい
◆介護度が低いと利用料が安く抑えられる
◆数が増えており待機がほとんどない

有料老人ホームでは入居金が100万円を超えることも。

ですがサ高住では敷金を採用しているため初期費用も大幅に抑えられます。

また、夫婦で入居することもでき、待機もほとんどないのも魅力の1つです。

ではデメリットはどういった点でしょうか。

サービス付き高齢者向け住宅のデメリット
◆介護度高いと高額になりやすい
◆介護度が高いと退去となるサ高住もある
◆料金表が不透明でわかりにくい
◆施設によって体制やサービスの対応幅がマチマチ。どこを選んでよいのかわかりにくい

介護度が高くなるにつれ生活が難しくなり、退去となるケースや、生活が続けられたとしても費用が高くなる傾向にあります。

また、どこまで施設が対応してくれるのかバラバラで、施設ごとにサービスの質や強み、特徴がバラバラでどこを選んで良いか迷ってしまいます。

管理人

少しでも見極める精度を上げるために見学ではリンクにあるような事柄を注意しておきましょう

見学で老人ホームの質を見極めるポイント

リンクにあるような点を念頭にいれると、少なくとも見学の時と印象が違う・・・という事態は避けられるでしょう

こんな人にオススメ!

最後に、どのような方がサービス付き高齢者向け住宅に向いているのでしょうか。

◆毎月20万円以上の支払いができる方
◆夫婦で入居を希望している方
◆【自立~要支援の場合】第2の家で安心して暮らしたい
◆すぐに入居したい

なかなか難しい夫婦での入居がサ高住では叶うことが多いです。

また、自立~要支援の場合は費用も抑えられるため、1人暮らしを心配する家族・本人にとっても有効と言えるでしょう。

管理人

すぐ入れることも魅力の1つですので、急ぎで入りたい方にも重宝してます

これからも増えてくるであろうサービス付き高齢者向け住宅。

見学などを行いながら自分たちの要望にあった施設を見極めていきましょう。

サービス付き高齢者向け住宅を探してみる