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「老人ホーム」「介護施設」と言っても、その種類は本当にたくさんあります。

『老人ホームを知りたいけど、どんな施設があるのかわからない…』
『それぞれの介護施設でどんな違いがあるんだろう…』

と疑問を抱いている方も多くいらっしゃると思います。

実際に私も「老人ホームって何があるの?全然わからない。」という相談を地域の皆様から頂きます。

そこで今回は、老人ホームの種類とそれぞれの違いを3つのポイントに絞ってご紹介したいと思います。

老人ホームの種類と違いについてご紹介します!

このページを読んでいただき、「自分(親)なら〇〇の施設を探せば良いんだな…」とザックリでも思ってもらえるよう、種類と違いをお話していきます。

 

色々なタイプの介護施設がある

改めて見てみると私も足を運んだことがないマイナーなタイプの老人ホームもいくつかありました。

そして、想像以上に色々な施設があることを認識しました。これでは実際に探そうと思っている皆様が迷うのも無理はありません。

全国にある老人ホームの種類を全て網羅すると以下のようになりました。

◆特別養護老人ホーム
◆養護老人ホーム
◆老人保健施設
◆ケアハウス(軽費老人ホーム)
◆グループホーム
◆介護付き有料老人ホーム
◆住宅型有料老人ホーム
◆健康型有料老人ホーム
◆サービス付き高齢者向け住宅
◆高齢者向け優良賃貸住宅
◆シニア向け分譲マンション
◆介護医療型療養施設
◆シルバーハウジング

全てで13種類ありました。超高齢化社会を象徴するかのような多様性ですね…。

私もこれら全ての特徴や違いをしっかりと理解できたのは、地域包括支援センターに入職して2年ほど後でした…。

皆様が全部を理解する必要はありませんし、それはあまりに面倒ですので、

『全国的に多く設置されている』
『今後も消える可能性が低い』
『皆様が探しやすい』

この3つの要素を持ち合わせている老人ホームに絞って紹介していきたいと思います。

 

紹介するメジャーな介護施設は7つ

先ほどご紹介した3つの要素を持っている老人ホームは以下の7つです。

これから探す場合には7つから選んでいただくとスムーズです。

◆特別養護老人ホーム
◆老人保健施設
◆ケアハウス(軽費老人ホーム)
◆グループホーム
◆介護付き有料老人ホーム
◆住宅型有料老人ホーム
◆サービス付き高齢者向け住宅

ご本人の体がどの程度動くのか、経済力はどの程度か。1つの施設で最期まで生活したいのか、体の衰えに合わせて転々とするのか。

本人(家族)の意志や状況によって7つの施設から選んでいくことをお勧めします。

では、具体的にどのような違いがあるのでしょうか。

 

違い① 入居金・毎月の費用が違う

お金の心配をしている老夫婦

施設探しで重要なポイントの1つが「お金」です。

毎月の費用や入居する際に支払う一時金。

これらも施設の種類によって全く異なってきます。

施設 入居金 月額の利用料
特養 7万~18万円(所得によって変動)
老健 8万~20万円(所得によって変動)
ケアハウス 30万円前後 6万~15万円(所得によって変動)
グループホーム 30万円前後 15万~20万円
介護付き 0~数千万円 15万~25万円
住宅型 0~数千万円 15万~25万円
サ高住 20~40万円(敷金) 15万~25万円

特養と老健を除き、基本的には入る際に支払う「入居(一時)金」が発生します。

ほとんどの場合、居室のクリーニングや修繕などにかかる費用として30万円前後の入居金が発生しますが、有料老人ホームは施設ごとでマチマチです。

有料老人ホームの場合は平均で300~500万円ほどの入居金が必要です。

月額の利用料については、ほとんどの場合20万円前後と覚えておきましょう。

特養や老健、ケアハウスなど利用料が減額される介護施設であれば更に安く入居出来ますが、空室が無いなどの理由で好きなタイミングで入れない場合もあります。

 

違い② 介護度によって入れる老人ホームも変わってくる

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老人ホームへの入居を考えている方たちの介護度は様々です。

日常生活のすべてを自立して行えるからもいれば、寝返りすらうてない方もいらっしゃいます。

当然ながら、施設の種類によって受け入れ対象としている介護度は異なります。

施設 自立 要支援1 要支援2 要介護1 要介護2 要介護3 要介護4 要介護5
特養  ✖  ✖ ✖  ✖  ✖ 
老健  ✖ ✖  ✖ 
ケアハウス ✖  ✖  ✖  ✖ 
グループホーム  ✖ ✖ 
介護付き
住宅型  
サ高住

この表で注意して頂きたいのが、「新規で入居する際の入りやすさ」を◯×△で表していることです。

「要介護5の方も入居しています!」≠「要介護5でも申し込める」

『サービス付き高齢者向け住宅』を例にします。

サ高住は基本的に自立から要介護5までの方が入居しています。

ですが、要介護5の申込者を積極的に入居させることはしません。他の施設(介護付き有料老人ホームなど)を案内されることも多いでしょう。

サ高住にいる要介護4・5のほとんどは、「介護度が軽い時に入居し、次第に重くなり現在に至った」方たちです。

入居してくださったお客様は可能な限りケアを提供するが、出来れば新規での受け入れはしたくない

ですので、要介護4・5の老人ホーム探しはサ高住やグループホームを避けた方がスムーズでしょう。

 ※重介護の方でも喜んで受けて下さるサ高住やグループホームも沢山ありますので。誤解のないように。

 

認知症の有無で選ぶ施設は変わるか?

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高齢者にとって切っても切り離せないのが認知症です。

認知症の有無によって入れる老人ホームの選択肢にも変化があります。

施設 受け入れ可否 備考
特養 入居者のほとんどが認知症あり
老健
ケアハウス  ✖ 認知症発症が退去の目安
グループホーム 認知症を発症していることが入居要件の1つ
介護付き 問題なく受け入れ可能
住宅型
サ高住

ケアハウス(軽費老人ホーム)は「比較的元気な高齢者が入居する施設」ですので、認知症を発症すると退去を案内されることが多いです。

※介護老人保健施設や有料老人ホームなどでは、認知症を発症すると、同じ施設でも「認知症棟」など別棟へ移る可能性があります。

しかし、認知症になったからと言って極端に選択肢が狭まることはありません。

 

違い③ 施設ごとの入居・退去の要件と目安

老人ホームの種類ごとに入居・退去の要件や目安があります。

一概には言えないものもありますが、私が見てきた中なかで感じたおおよその目安も含めてご紹介します。

施設 入居の要件・目安 退去の要件・目安
特養 【必須】 要介護3以上 【目安】 施設では対応できないほど医療が必要となる
老健 【必須】 要介護1以上 【目安】 入居から3か月以上経過している
ケアハウス 【目安】 居室から食堂まで自力で行ける 【目安】 認知症を発症する
【目安】 要介護2以上
グループホーム 【必須】 要支援2以上
【必須】 認知症の診断を受けている
【目安】 要介護4以上
介護付き 特になし
(施設ごとに条件を設けている可能性あり)
特になし
(施設ごとに条件を設けている可能性あり)
住宅型 特になし
(施設ごとに条件を設けている可能性あり)
特になし
(施設ごとに条件を設けている可能性あり)
サ高住 特になし
(施設ごとに条件を設けている可能性あり)
特になし
(施設ごとに条件を設けている可能性あり)

有料老人ホームとサ高住については施設それぞれで定めている要件があります。

入居については特に制限はありません。ただ、施設で整えている医療体制の範疇ではケアが続けられない場合には退去となるケースが多いです。

そうなると入院するか、看護師が24時間常駐している有料老人ホームなどへ移ることとなります。


いかがでしたでしょうか?

一言で老人ホームといっても様々なタイプと特徴があることがおわかりになったと思います。

まずは紹介した7つのなかから、介護度と経済状況を考慮して絞っていくと、ピッタリな老人ホームがスムーズに見つかります。