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脳梗塞などで入院したことをきっかけに老健に入所する方は多いです。私も相談を受けるなかで退院後の受け入れ先に関することや、一旦は老健に入所して、数か月経った後、急に退所案内を施設から通知され困っているなどの話を聞きます。

ホームページなどでも同様に、老健に一旦入所したは良いものの退所勧告を受けて路頭に迷っている人の悩みをよく見かけます。

老健は在宅に戻ることが前提の老人ホームですので、数か月間でリハビリを行い自宅復帰することを目指します。介護保険制度でもその趣旨に従った決まりが定められていますので、入所から3カ月以上入所している方に関しては施設側の報酬に影響を及ぼしていきます。

そのため、何の工夫もなく老健へ入所しても、すぐに次の受け入れ先を見つける必要が生じてきます。これは家族にとっても非常に負担となります。そのため、私自身も行っている「老健を転々としないための方法」についてご紹介したいと思います。

 

ただ受け入れてもらうだけではダメ

退院や退所の話が出ると慌てて次の住まいを探すことになりますが、この時に皆さんが犯しがちなのが、「何の確認や打診もなく入所させてしまう」ということです。

検討している老健がどのようなスタイルなのか。在宅復帰に力を入れ、集中的なリハビリによって次々に入所者を自宅へ戻す考えなのか。あるいは、特養への入所待ちをしている方が多い現状を考慮して、ある程度長期間の入所も視野にたくさんの方を受け入れている考えなのか。

老健によってその特色はさまざまです。そのため検討段階で施設ごとのスタイルを確認しておく必要があります。

例えば(リンク)公益社団法人 全国老人保健施設協会のホームページを参照するのも1つの手です。ここでは老健のなかでも在宅復帰に力を入れている「在宅強化型」の情報が記載されています。全国でも数は多くないですが、これらのタイプは従来型老健より集中的なリハビリを行い、いかに短期間で在宅復帰できるかに重きを置いています。機能向上や自宅に戻ることを前提としているのであれば良いですが、在宅に戻る選択肢がないのであれば候補から外しましょう。

従来型の老健でも、何の確認や打診もせずに入所すると数カ月であっという間に退所案内が来ます。そのため、事前に施設側への確認や相談が大切になってきます。

 

無期限に受け入れてくれる老健のみを探す

区分が要介護1~5でかつ金銭的に余裕が無い場合、自ずと老健に選択肢が絞られてきます。要介護3以上であれば特養への申し込みも出来ますが、年金が月10万円未満だと、この2つしか無いでしょう。月15万円以上の支出でも問題無ければ有料老人ホームやサ高住などもありますが…。

特養へ入所出来れば1番良いですが、入所はいつになるのやら。予想が全く立ちませんので、やはり老健で間を繋ぐ方法が現実的でしょう。

先ほども「確認や打診をせずに老健へ入所させない」と言いました。私も色々な老健へ入所打診をしてきましたが、原則3カ月までと定めていても、実際にはそれ以上長い期間入っている方が多くいらっしゃいます。

ただ、何の相談もせず、困っている状況も伝えずに入所させてしまうと、施設側も「すぐに退所OKリスト」に載ってしまいます。老健としても新規の方をある程度受け入れてサイクルさせないと報酬にも影響してきます。そのため、退所させても問題ない方は次々と声をかけていきます。

特養の入所待ちを前提に受けてもらうと良い

老健にも特色があり、長期間受け入れてくれるところが必ずあります。次の場所を探す際にはそういった所を当たっていくようにしましょう。

もし見つかった場合には必ず「もう他に入れる施設が無い」「困っている」という雰囲気を相手に伝えます。要介護3以上の認定を受けている方であれば、複数の特養へ申し込みをしており、いずれかから声が掛かるまで受け入れてほしいとお願いしてみましょう。

「あなたの施設以外他にないんです!」という思いが伝わると、意外にも長期間の入所を受け入れてくれる施設が多いです。私自身このような方法で結構な数を老健へ依頼しましたが、今まで途中で退所させられたケースはありません。全て継続して入所しているか、特養から声が掛かって転居しました。

 

他の施設の申し込みも準備しておく

長期間の入所をOKしてもらえたとしても万全ではありません。施設によっては経営者が変わって方向転換する場合も考えられます。そうなると長期入所していた方にも退所の声が掛かる恐れがありますので、安心せず次の老人ホームも同時に目星をつけておきましょう。

要介護3以上の認定であれば特養への申し込みも半年に1回ペースで継続的に行います。ただ、施設に入所していると在宅生活している方より入所優先順位の数字が下がりますので、なかなか声は掛かりにくいでしょう。

そのため有料老人ホームやサ高住なども同時に選択肢に入れて探しましょう。以外にも多いのが「有料老人ホーム=高額な費用」というイメージをお持ちなのか、最初から候補に挙げていない方がいらっしゃいます。

しかし、老人ホームにも様々なタイプが出ています。探してみると意外にも条件にピッタリのところが見つかります。

老人ホーム検索サイトの活用

条件に合う老人ホームを探すとなると1番手っ取り早いのがインターネットにある老人ホーム検索サイトの活用です。各施設ごとの料金や特徴が細かく記載された情報がまとめて閲覧できます。気になる施設があれば資料請求もできます。

自らの足を使わなくても自宅などで簡単に情報収集が出来ますので、希望に沿う老人ホームを労せず見つけられます。意外な掘り出し物が見つかるかも知れません。

経済的に余裕が無い方の場合

預金などが少なく年金も少額な場合、有料老人ホームなどは難しくなります。月20万円前後の費用が必要になりますので、年金が少ない女性であれば尚更でしょう。

ですが、抜け道はあります。検索サイトに「生活保護可(生保可)」と書かれている老人ホームが必ずあります。ここに焦点を絞ります。

(リンク)生活保護でも入所できる施設はあるのか?

(リンク)生活保護でも入れる施設は質が悪いのか?

老健に住民票を置くことは出来ませんので、本人だけ施設に住所を移して単身世帯での生活保護受給は出来ませんが、有料老人ホームやサ高住などであれば可能です。

(リンク)老健に住民票を移すことは出来るか?

そういった施設に移るタイミングで住民票の移動と生活保護の受給を行うことで、老健以外の老人ホームに入所することが可能となります。

ただ、生保を受給するためには預金や収入などの要件が細かく決められており、申請したとしても該当するかどうかは担当課に問い合わせてみないとわかりません。また、この方法を行うためには事前の根回しなども必要になりますので、生活保護の担当課と検討している施設側などとしっかりと協議してから実行に移りましょう。