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「親を老人ホームへ入居させたい」

しかし、罪悪感から入居を躊躇するご家族はいらっしゃいます。

『周囲から非難される…』
『親の面倒を見ないなんて悪い子なんだろうか…』
『でも介護に疲れた。出来るなら老人ホームに入ってほしい』

こういった葛藤を抱えながら頑張っている方が地域には沢山います。

本当に頭が下がる思いです。

そんなあなたに。心得てほしい3つの点をお伝えしたいです。

入居させたいけど踏み出せない。

しかしズルズルと後回しになってしまうと介護者の幸せになりません。

今回は、私がこういった悩みを抱える方たちの相談を受けるなかで感じた

「これは心得てほしいな」

と思う点を3つご紹介したいと思います。

 

ケースの概要

以下が、実際に相談を受けた事例の概要になります。

◆Aさん(本人) 76歳 要介護2の認定
◆Bさん(娘)  45歳 結婚して2人の子供がいる

Aさんは脳梗塞から右片麻痺。デイサービスを週3回利用しており排せつや着替えには介助が必要な状態です。

親の介護と育児に追われBさんは非常に慌ただしい日々を過ごしており、

「老人ホームに入居させれば今より楽になるんだけどな」という思いと

「でも今まで育ててもらった親に申し訳ない」という罪悪感が入り混じっており、なかなか入居に踏み込むことが出来ずにいました。

親の介護に疲れ果てている女性

この際、Aさんを入居させる話を聞いた周りの親族から

「親の面倒をみるのも子供の務めだろ」

と言われていたそうです。

「なんて無責任な言い方なんだろう…」と私自身思いましたが、この言葉のせいでBさんは思いつめていました。

子供にも強く当たってしまうと漏らしていたBさんに対して、私に何かできないかなと思い、3つの言葉をお伝えしました。

 

①今や介護はサービスをドンドン使っていく時代です

介護サービスを受けているイラスト

「昔と違って今は介護に関する制度やサービスが充実しています」
「サービスというのは老人ホーム含まれます」
「なので、入居させること=親不幸なんてことは絶対にありません」 

2000年の介護保険制度施行から、介護に対するサービスの受け皿は非常に広がりました。

「最後まで家族が面倒をみるべき」

という考えはそれ以前にできた古い価値観です。昔は多世代同居なのでそれが十分可能でした。

しかし今は違います。核家族も多く、共働き世代も増えています。

それに伴って介護サービスや老人ホームが増えてきました。

今は「サービスをフル活用しながら介護をする時代」です。

もちろん在宅介護が出来る方なら構いませんが、自分の生活を大きく犠牲にしてまで行う必要はありません。

 

②親と自分を天秤にかけるなら「自分」を取ってください

家族と本人の両天秤

介護生活が辛くなったとき、「親」と「自分」を天秤にかける時があります。

そのときは必ず「自分」を取るようにしてください。

なぜなら、あなたが潰れてしまうと親も後に続いてしまうからです。

親が幸せになるには、まずは自分の安定を確保する必要があります。

自分が幸せだからこそ、それを間近で見ている親も幸せになれる。

だからこそ、まずは自分が楽になってください。そうすれば次に何をすべきか最善が見えてきます。

 

③介護というのは老人ホームに入居した後も出来るんですよ

車いすを押す笑顔の女性

老人ホームに入居すると「介護は終わり」と思う方もいます。

確かにその通りですが、見方を変えると違う視点も出てきます。

主な介護者は施設に移りますが、家族が引き続きメンバーにいることは可能です。

例えば…

◆本人が食べたいものを持参する
◆足浴やマッサージをする
◆外の空気を吸いに出かける  など

こういった介護は老人ホームに入ったあとも出来ます。

要は役割分担です。

オムツ交換や入浴などの施設スタッフが。
本人が「こうしてほしい!」と思う細かい要望は家族が。

気持ちの持ち方1つで心の中にあるモヤモヤは一気に晴れます。

Bさんもこの言葉が後押ししてくれたらしく、最後はAさんを老人ホームに入れる決心がつきました。

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Bさんのその後

「介護は老人ホームでも続けられる」と思えるようになったBさんは、周囲の「面倒を見るのが子の務めだろ!」という言葉が気にならなくなったそうです。

私との面会から1か月後、近くの介護付き有料老人ホームに入居しました。

入居初日の夜は寂しさから少し涙ぐんでしまったそうですが、時間の空いたときには頻繁に会いに行っています。

親が入居してから時間や精神的にも余裕が出てきたため、忙しいながらも充実した生活を送っているそうです。

幸せそうに抱きしめあう女性たち

大切な親を預けるというのは確かに気が引けます。

私も両親を施設にと思うとやはり辛いです。ですが、まずは自分が幸せになれる道を選ぶことが最優先だと考えています。

身内に頼れるならドンドン巻き込む。それが無理ならサービスを活用する。

今は親の介護に関する価値観も大きく変化しています。

だからこそ、1人で抱え込まず、頼れるものを使っていきましょう。

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