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『寝たきりの人でも入れる老人ホームってどんな所があるんだろう』
『介護がたくさん必要だから料金も高いんじゃない?』
『そういう施設をどうやって探せば良いんだろう』

などなど、初めての老人ホーム探しではわからないことが沢山あると思います。

実際に老人ホームの数や種類は増えていて、タイプごとに費用やサービスの内容・特徴はさまざまです。

今回は・・・

◆寝たきり状態といわれる「要介護4・5」の認定を受けている方たちが、どのような老人ホームに入れるのか。
◆老人ホームでの費用がどれくらいかかるのか?
◆安く入れる老人ホームや、費用を安くする制度

こういった点についてお話ししていきます。

これを読むことで老人ホームのお金に関することはほとんど知ることができるでしょう。また、同時に、自分たちがどのような施設を探すべきか見えてきます。

老人ホームの種類ごとに掛かる費用一覧

まずは老人ホームごとにどれくらいの費用がかかるのか、相場をご紹介していきます。

特別養護老人ホーム(特養)や有料老人ホームなど、種類はさまざまですがメインで稼働している老人ホームは現在7種類です。

名前 入居一時金 月の利用料
特別養護老人ホーム 不要 10万~15万円
介護老人保健施設 不要 12万~17万円
ケアハウス 10~50万円 7万~15万円
グループホーム 10~50万円 20万円
介護付き有料老人ホーム 0円~500万円 20万~30万円
住宅型有料老人ホーム 0円~500万円 20万~30万円
サービス付き高齢者向け住宅 家賃の2~3か月分(敷金) 20万~30万円

上3つ(特養・老健・ケアハウス)がいわゆる公的施設。下4つ(グループホーム・介護付き・住宅型・サ高住)が民間施設となっています。

このように老人ホームの種類によって費用はさまざまです。

とくに有料老人ホームでは入居するときに支払う「入居一時金」に多額の費用がいります。

ほとんどの場合は500万円以内ですが、なかには入居一時金に数千万円も必要なケースも。

管理人

その分、設備がとても充実していたり人員体制が手厚かったりなど素晴らしいサービスが受けられます

相場としては表の金額に落ち着きます。

月の利用料も施設によってマチマチですが、およそ20万円前後といった所でしょうか。

では、毎月かかる費用の内訳がどうなっているか項目別にご紹介していきます。項目は大きく分けて8つに分類されます。

月の利用料の内訳

老人ホームのタイプによって月に利用料にもバラつきがあります。そのため一概には言えないのですが介護付き有料老人ホームを例に内訳がどうなっているかご紹介します。

項目 金額
居住費 70,000円
食費 45,000円
介護サービス自己負担分 20,000円(1割の場合)
サービス加算分 1,000円(1割の場合)
上乗せサービス費 30,000円
共益費・管理費 20,000円
日常生活費 10,000円
医療費 5,000円
合計 206,000円

あくまでもモデル的な料金表ですが、大抵の介護付き有料老人ホームではこのように、項目別に料金が加えられています。

管理人

すべての老人ホームでこの項目がある訳ではありません

例えば公的な老人ホームでは「上乗せサービス費」「共益費・管理費」はありません。

では、各項目について細かく解説していきます。

居住費

いわゆるお部屋代です。民間の老人ホームであれば個室で5万円~10万円です。

また特養や老健では

◆多床室(2~4人部屋)
◆従来型個室
◆ユニット型個室

施設のタイプによっても金額にバラつきがあります。

多床室であれば2.5万円/月、従来型個室は3.5万円/月、ユニット型個室は5万円/月ほどの居住費がかかります。

管理人

居住費は地域や立地によっても大きく変わります

食費

老人ホームでは3食+オヤツが出ています。大抵の食費は1日1500円ほど。

ただ、サービス付き高齢者向け住宅では自分で作りたい人は自炊OKとするところも多いです。

自炊する場合は食費がかからないなどの対応がある老人ホームもあります。

管理人

しかし老人ホームに入居する99%の人は施設のご飯を食べているので食費は必須項目と思っておきましょう

介護サービス自己負担分

施設で介護を受けるときに支払う金額です。

「自己負担分」とありますが、これは介護保険を使ったサービスの費用です。

管理人

施設で受ける介護サービスに対して1~3割(所得による)を支払う必要があります。

この金額は介護度によって分かれていて、介護付き有料老人ホームのような「特定施設」と呼ばれる施設の場合・・・

介護度 自己負担額
要支援1 5,430円
要支援2 9,300円
要介護1 16,080円
要介護2 18,060円
要介護3 20,130円
要介護4 22,050円
要介護5 24,120円

1割負担の方は表の金額になります。

※2割の方はこの金額に2倍、3割の方は3倍した数値が介護サービス自己負担金になります

サービス加算分

あまり聞きなれない言葉ですが、老人ホームには「サービス加算分」が必ず組み込まれています。

管理人

これは手厚い介護や人員体制に対して支払われる金額です

国の方で「介護職員を多く揃えてたら〇〇円多く請求して良いですよ~」「基準よりも手厚くサービスを提供してたら〇〇円分の請求してください」など、手厚い介護・看護・リハビリ体制に対して、しっかりと報酬を出すことが明記されています。

いわゆる「加算」というものですが、この金額も「介護サービス自己負担分」と同じように所得によって1~3割の負担があります。

上乗せサービス費(生活支援サービス費)

施設によっては加算とは別に、さらに手厚く介護・看護・リハビリをしているところも。

◆介護付き有料老人ホーム
◆住宅型有料老人ホーム
◆サービス付き高齢者向け住宅

主にこの3つに見られています。施設によって呼び方は変わりますが、手厚いサービス体制に対しての費用も月の利用料に組み込まれています。

およそ3万円くらいですが、なかには5~10万円かかる老人ホームも。

管理人

そういった施設では介護職員が手厚かったり、看護師が24時間体制でいるなど充実しています

共益費・管理費

私たちが賃貸物件を借りるときも発生する共益費・管理費。これは老人ホームでも同様です。

◆介護付き有料老人ホーム
◆住宅型有料老人ホーム
◆サービス付き高齢者向け住宅
◆グループホーム
◆ケアハウス

主にこういった施設で見られるのですが、この項目のなかに水道光熱費が含まれています

日常生活費

老人ホームで生活していると、嗜好品・衣服、美容院代など生活するうえで色々な費用がかかります。

管理人

大抵のことは施設のサービス費用で賄えるのですが、人によっては日常生活費が多くかかることも

施設での生活をより自分好みに、より自由に、と思うと多くかかってしまいますが、大抵は1万円もあれば済むでしょう。

医療費

老人ホームに入居していても病院への受診や薬の処方は引き続きあります。

所得や障害の有無によっては医療費がかからない人もいますが、75歳以上の方であれば毎月1000円~5000円くらいではないでしょうか?

また、多くの老人ホームでは病院から医師が往診してくれます。

往診医では対応できない(専門外)の場合は医療機関へ受診する、という形式をとっています。

老人ホームによって受け入れできる介護度が変わってくる

介護が必要になってくると役所へ介護認定の申請を行います。

認定の軽いほうから「要支援1・2」「要介護1~5」と別れていますが、老人ホームにも、受け入れできる介護度が分かれています。ukeire kaigodoあくまでも目安ですが、このようになっています。

管理人

特養であれば要介護3~5。老健は要介護1~5、など決まっています

特養や老健、グループホームは法令で入居できる介護度が決まっていますが、

◆ケアハウス
◆介護付き有料老人ホーム
◆住宅型有料老人ホーム
◆サービス付き高齢者向け住宅

こういった老人ホームには明確な条件はありません。

そのため施設ごとに基準が微妙に変わってくることは覚えておきましょう。

例えばサービス付き高齢者向け住宅。表では自立~要介護5の方が入居できるようになっています。

管理人

ホームページやパンフレットにもそういった記載がある場合もありますが、実際は要介護4・5になると退去になるケースも

明確な条件が定められていない分、場合によっては「これ以上はウチでは受け入れ出来ません」と言われてしまうかも。

そうならないよう、退去の条件や実際にどういった方たちが生活しているのかチェックしておくことが大切です。

介護度と費用を見て老人ホームを絞っていくと決まりやすい

実際に老人ホームを選ぶときは「介護度」「費用」この2つを最重要ポイントとして探していくとスムーズに見つけることができます。

管理人

「介護度で絞っていき、その後に費用面で選んでいく」という方法が最も簡単です

私自身もそうやって老人ホームを探しているのですが、これなら「どこにしよう・・・」と迷わなくて済みます。

他のサイトでは『まずは自分の希望を洗い出してみましょう』などと書かれていますが、正直、希望を洗い出しても介護度とマッチしなければ選択肢に入れることは出来ません。

だからこそ、介護度・費用のなかから見合う候補をピックアップ。そこからご自身の希望を洗い出してマッチングさせていく方がスムーズです。

有料老人ホームに見られる費用や契約方法

では次に契約方法や支払い方法、入居一時金についてご紹介します。

特に有料老人ホームに見られるのですが、入居するときの一時金や、その支払い方法。そして契約の形態なども種類があります。

検討している老人ホームがどれに該当するのか、または選べるのか。有料老人ホームをお探しのかたは覚えておくと良いポイントです。

入居一時金の支払い方法は3つ

入居するときに支払う「入居一時金」。

0円~数千万円まで幅広くありますが、この支払いにも3つのバリエーションがあります。

「一時金方式」
「月払方式」
「併用方式」

この3つでどのように異なるかというと・・・

支払い方法 入居一時金の支払い方法 月々の利用料
一時金方式 入居時に全額 安い
月払方式 入居時は0円。毎月の利用料で払う 高い
併用方式 入居時に何割か負担。余りを毎月の利用料で払う 中間

入居するときに一括で払うのが本来ですが、それが難しい方などは月払いor併用方式を選んでいます。

しかし、そうなると毎月の利用料に上乗せされるので月額分が高くなります。

管理人

どれが良いのかは各ご家庭によると思います。

ただ、施設によっては選べない可能性もあるのでチェックしておくと良いでしょう。

介護付き有料老人ホームとは?住宅型との違いも併せて紹介

施設によって権利形態が異なる

老人ホームに入居する時には必ず契約を行います。

なかでも有料老人ホームは契約の形態が施設によって異なりますので覚えておきましょう。

3つの契約形態に分かれており、それぞれ意味合いが異なってきます。

契約の形態 意味 権利者
利用権方式 部屋・共有設備が利用できる 契約者のみ
建物賃貸借方式 住居を借りる。介護サービスの契約は別に必要

入居者が死亡した場合は相続可

終身建物賃貸借形式 建物賃貸借方式と同様。死亡をもって契約が終了する 入居者が死亡したら消失
※夫婦の場合は配偶者いれば権利持続

ほとんどの介護付き有料老人ホームは「利用権方式」ですので、相続権などに配慮する必要ありません。

しかし方式によっては相続が可能なものがあるので、見学するときに必ず確認しておきましょう。

入居一時金は何のためにあるのか?

そもそも入居一時金がなぜあるのでしょうか?なぜ何百万円も支払わなければいけないのか。

管理人

入居一時金の解釈としては「家賃相当分の前払い金」と思って良いでしょう。

自分の部屋は居室代で賄われるので、いわゆる共有スペース(リビングや食堂、入浴設備など)の利用料として一時金が発生しています。

そのため都心部や立地の良いところでは入居一時金も自然と高くなる傾向に。

管理人

入居一時金を抑えたいのであれば駅から離れていたり、アクセスのあまり良くないところを選ぶと良いでしょう

また、家賃相当分にあたるので不測の事態で退去となったときには、その期間に応じて一部ですが返却されます。

これは契約書にも盛り込まれているので、必ず目を通しておくようにしましょう。

なるべく安く老人ホームに入りたい人に向けて

やはり有料老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅になると月20万円は必要です。

家族

ウチはそんなに支払えない・・・

と思っている方も多いでしょう。

ここからは安い費用で老人ホームに入れるところについてご紹介していきます。

生活保護で入れる老人ホームはあるの?

なかには生活保護を受けている方や、入居と同時に生活保護を受給しようと検討している方もいるでしょう。

詳しくは生活保護で入れる老人ホームはあるのか?探し方も紹介します!でも載せていますが・・・

◆特別養護老人ホーム
◆介護老人保健施設
◆ケアハウス

介護度にもよりますが、この3つのなかから探していきます。

ただ、どれも公的な老人ホームですので空床がないことも。その時には・・・

◆介護付き有料老人ホーム
◆サービス付き高齢者向け住宅
◆グループホーム

こういった民間の老人ホームで生活保護OKのところを当たっていきます。

管理人

具体的な探し方などについては先ほどのリンクに書いてありますので、是非とも参考にしてください

年金で賄える老人ホームはある?

金額にもよりますが厚生年金をもらっているのであれば入れる老人ホームはいくつか出てきます。

※国民年金だけの場合、国民年金で入れる老人ホームはあるのか?で詳しく説明していますが、基本的には生活保護を受けての入居となります。

◆特別養護老人ホーム
◆介護老人保健施設
◆ケアハウス
◆グループホーム
◆介護付き有料老人ホーム

など選択肢はさまざまです。

管理人

どれだけ年金をもらっているかによって選択肢は大きく変わります

10万円~15万円であれば有料老人ホームも難しくなりますが、それでも他に施設はたくさんあります。

老人ホームに10万円以下で入れるか?探し方もご紹介でも載せていますので、年金の範囲で済ませたい方は参考にしてください。

特養や老健には更に安くできる制度がある

特養や老健は人気の高い老人ホームと言えます。その理由の1つが費用の安さです。

名前 入居一時金 月の利用料
特別養護老人ホーム 不要 10万~15万円
介護老人保健施設 不要 12万~17万円
ケアハウス 10~50万円 7万~15万円
グループホーム 10~50万円 20万円
介護付き有料老人ホーム 0円~500万円 20万~30万円
住宅型有料老人ホーム 0円~500万円 20万~30万円
サービス付き高齢者向け住宅 家賃の2~3か月分(敷金) 20万~30万円

表にもある通り、入居一時金は不要。月の利用料も10万円~17万円と、他に比べて安いことがわかります。

管理人

さらに凄いのは収入に応じてココからさらに安くなるということです

なかには10万円を支払うことも難しい方もいらっしゃいます。

そういった方たちでも安心して介護が受けられるよう、収入に応じて費用を安くする制度があります。

①介護保険負担限度額認定制度
②社会福祉法人等による利用者負担軽減制度

とても長い名前ですが、特養や老健では利用している方がとても多いです。

詳細は特別養護老人ホームとは?特徴と概要をご紹介にもありますが・・・

①→住民税非課税で一定以下の貯金額であれば居室・食費を安くする
②→①とは別にそこからさらに25%or50%安くする(細かい条件あり)

こういった制度があります。

①を利用することで特養の場合、月に6万円~8万円まで費用が下がります(多床室の場合)。

②を利用すれば多床室で約4万円~4.5万円まで下がります。

家族

これなら年金で賄える!

年金だけで老人ホームの費用が賄えるのはご家族としても非常にありがたいと思います。

特に②についてはケアマネジャーでも知らないことがあるので、覚えておくと選択肢が広がります。

介護の認定を受けてからの平均余命は10年と言われている

日本の平均寿命はざっくり男性80歳、女性86歳です。

要介護・要支援の認定を受けないで身の回りのことを自分でできる「健康寿命」はそこから10年ほど引いた数値になります。

管理人

もし認定を受けたと同時に老人ホームに入るならば10年分の利用料を見積もっておく必要があります

年金ですべて賄えるところに入れたら、そこまで綿密な資金計画は必要ないですが、有料老人ホームなどに入るのであれば少しで良いのでシミュレーションをしておきましょう。

仮に10年間、月に20万円の介護付き有料老人ホームに入居した場合・・・

項目 金額
入居一時金 500万円
月の利用料 20万円×12か月=240万円
240万円×10年=2400万円
合計 合計 2900万円

約3000万円もの費用が必要となります。

ただ、ほとんどの方は10年のうち数年は在宅介護や費用の安いケアハウスなどで生活しているので、実際はもっと少額で済みます。

管理人

実際に介護付き有料老人ホームの平均入居期間は3年ほどと言われています

もし3年入居していた場合は・・・

項目 金額
入居一時金 500万円
月の利用料 20万円×12か月=240万円
240万円×3年=720万円
合計 合計 1220万円

これだけで半額以下になります。

資産がどれくらいあるか。最低でも年金と貯金の額は把握しておきましょう

老人ホームを選ぶときは「介護度」と「費用」が重要になります。

そのうちの費用をあまり考えずに入居してしまうと、後々大変なことに。

管理人

介護付き有料老人ホームに入居したあと、思った以上に預金額が少なかったことで、慌てて特養に移った人もいます

株式や土地の評価額なども含めると計算が難しくなりますので、最低でも年金額と貯金額は把握すると良いでしょう。

管理人

年金額については役所で「課税証明書」などを発行してもらうと、収入が同時にわかります

もし通帳などを見せてくれない等の理由で把握が難しければ、課税証明書などの方法で知ることができるので試してみましょう。

以上が老人ホームの費用に関することになります。

高齢者が増えたことで老人ホームの種類も豊富になり、いろんなニーズに対応できています。

そのためお金がない=入居できない ということはありません。

ただ、入ったあとに思っていた以上に資金繰りが難しい・・・とならないよう、年金と貯金額は把握しておくと良いでしょう。

近くにある老人ホームを探してみる