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最低限度の生活を保障するための制度です。

そのため「贅沢」と見なされるものは所有することが許されません。

ただし、具体的にどういった物の所有は許されるのか基準は曖昧です。

自治体や生活保護の担当者それぞれの判断によってバラつきが見られます。

 

「これって持ってて大丈夫?」受給要件の実際をご紹介します。

今回は私が生活保護申請を手伝った経験を踏まえてお話しします。

「ボロボロの家と土地でも売却しなきゃダメ?」
「車が無いと生活が成り立たなくなる…」

など、色々な不安や疑問点があると思います。

そのため、受給の妨げになるものは何か、あるいは所有していても容認される要件についてお話しします。

 

家・土地

家のイラスト

基本的には資産と見なされますので、所有したまま申請すると却下されてしまいます。

それでも受給したいのであれば、売却して得たお金で一旦は生活しながら、底をついた段階で再度申請する必要があります。

ただ、土地や家屋に資産価値が無いと判断された場合には売却する必要はありません。

ここで言う「資産価値が無い」という境界線に明確なものはありませんが、概ね『売却額より処分額の方が高くつく場合』がラインになります。

私が今まで不動産を持つ方の生保申請を手伝ったなかでも、担当課の色々な人が『』内の要件を言っていました。

また、ローンが残っている場合は原則受給できません。

これを認めてしまうと生活保護費(国民が納めたお金)で家を購入することと同義になってしまうからです。

 

車(自動車)

赤い車のイラスト

自動車も基本的には資産と見なされるので却下されてしまいます。ただ、生活上どうしても必要な方に関してはこの限りではありません。

◆山間部などで交通機関がない
◆高齢や障害などを理由に車がないと生活できない  など

こういった仕方ない理由があれば所有が認められています。

私の担当する圏域では、最寄りのバス停に行くこと自体が難しく、車が無いと生活が満足に送れません。

そのため、その旨を担当課に伝えると了解を得ることが出来ます。

また、交通機関やタクシーなどを利用するより車を所有していた方が結果的に安上がりだと認定される場合でも認められるケースは多いです。

これは私の経験談ですが、軽自動車の方が維持費も抑えられるため所有を認められやすい傾向にあります。

※家・土地と同様に車に関してもローンが残っている場合には受給することが出来ません。

 

生命保険

ハートと$のイラスト

生命保険などは解約することで一定の現金が手に入るため、所有したままでは受給することが出来ません。

解約して得たお金で生活しながら、底をついた段階で再度申請します。

しかし

◆入院や通院などの保証が手厚く、残した方が良いと判断される
◆返戻金が30万円以下   など

こういった場合には所有を認められています。

ただ、これら要件に該当するケースはほとんど見られず、実際には「生命保険=解約が必要」という現状です。

 

クレジットカード

クレジットカードのイラスト

クレジットカードは一時的な借金とも言えます。そのため利用を認めない自治体がほとんどです。

管理人

生活保護受給と同時にカードは使えなくなると思ってよいでしょう

※生活保護の職員にカードを取り上げられるわけではありません。単に「使わないようにしてください」と言われるケースがほとんどです。

また、生活保護受給中にクレジットカードを作ることも基本できません。大半は手続きの段階でカード会社側から撥ねられてしまいます(稀に何故か作れてしまう人もいますが…)。

 

ペット

犬と猫のイラスト

飼育しているだけで餌代や医療費などコストも掛かるため、基本的には飼い続けることは出来ません。

しかし、ペットの取り扱いについては自治体や担当者によって考えにバラつきがあり…

◆最低限度の生活を保障するための税金を動物に使用することは一切許さない
◆自分の生活が圧迫されたとしても、保護費でやりくり出来るならOK

考え方は色々あり、ここに明確な線引きはされていません。

※知的(精神)障害や認知症のある方で、ペットと生活することで精神の安定が図られる場合においては1~2匹程度の範囲で飼育が認められる場合もあります。

ただ、大型なものは却下されやすい傾向にあります。

それ以下の大きさ(犬なら柴犬程度)ならOKとされるケースが多いです。

ペットと入居できる老人ホームのルールや条件

 

 

その他・贅沢品の定義

バックやアクセサリー類のイラスト

「贅沢品」も定義のようなものがあり、

世帯の7割以上に普及しており、売却しても生活費の補填にならない

とされています。

この定義は時代によって多少変化していきますが、現在「贅沢品」としてみなされるものは以下の通りです。
※自治体によって多少の違いはあります。

◆貴金属・アクセサリー類(売却額が数万円以上のもの)
◆株・証券等
◆原付以外のバイク(生活に必要な場合は除く)
◆その他不動産

こういったものを所有していると売却を促されます。

ただ、スマホ(ケータイ電話)やパソコン、エアコンや冷蔵庫などは「生活に必要なもの」として扱われ、最新のものであっても所有を許可されるケースが目立ってきました。(複数台あると該当の恐れあり)

ほとんどの製品は購入と同時に一気に価値が下がるため、そのまま所有を認められるケースが多いです。

 

 

受給までの道のりは自力と思った方が良い

生活保護の窓口で相談する男性

インターネットなどを見ると「生活保護のことならケアマネジャーに相談しよう!」という文言を見かけます。

一般的な知識を教えてもらう程度なら構いませんが、申請や受給の手伝いまで一緒にやってもらおうという考えは取っ払った方が良いです。

※私がケアマネなら「申請に向けて手伝ってくれ」と言われても困ります。

◆身寄りが全くいない
◆親族全員が賛同している

という話ならやむを得ない状況ですが、それ以外のケースであれば話が変わってきます。後から親族が出てきてトラブルになる恐れがあるからです。

受給のため土地などの資産を手放すことも場合によってあります。本来それらを相続できる権利がある親族もいらっしゃるでしょう。

にも関わらず赤の他人が金銭のことで間に入ることはあまりにもリスキーです。

ケアマネの人柄や力量によっては協力してくれる場合もありますが、基本的には一般論を伝える程度が限界です。

自分で全てやるくらいの心構えのほうがスムーズに事が運びます。

(リンク)生活保護を受けるための手続き