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IVHとは主に口から食べられなくなった場合に施される医療行為です。

静脈から高栄養の液体を入れるのが特徴で「中心静脈栄養法」と「末梢静脈栄養法」の2つがあり、状況に応じて使い分けています。

※今回は「中心静脈栄養法」に焦点を当てお話を進めていきます。

IVH

24時間継続した医学管理が必要な処置ですので、IVHをすると一般的には療養型の病院で過ごすことになります

しかし、療養型病院となると15万円~25万円、場合によっては30万円を超える場合も。
※時折10万円ほどで入れる療養型もありますが…。

それだけ高額なのであれば、生活の場である老人ホームを選択する方も増えています。

管理人

IVHの方でも入居できる老人ホームは急増しています

療養型の病院か?それとも老人ホームか?IVHの方がどこで過ごすべきか?老人ホームを探す際に気を付けてほしい3つのポイントも含めてお話します。

IVHの方が「最期をどこで過ごすのか」を考える中で、老人ホームを選択するケースが増えています。

しかし、医療体制が充実していなければ受け入れ出来ませんので、当然ながら施設の料金も高くなります。

ただ、そのなかで後悔しない・失敗しないために、「IVHの方でも入居できる老人ホーム」を探すときに気を付ける3つのポイントをご紹介します。

【まず初めに】IVHにすることのメリット・デメリット

既にIVHになられている方もいらっしゃるかも知れませんが、まずは一般論として施行することのメリット・デメリットをお話します。

メリット

◆消化管に負担をかけずに栄養素を摂取できる
◆下痢、腹痛などの副作用症状が少ない
◆血管確保が出来ているため、緊急事態になっても薬剤の投与が素早く出来る
◆カテーテルを1度セットすれば何度も穿刺する必要がない
◆体に必要な栄養を確実に摂取できる

胃ろうと同様ですが、IVHにすることで必要な栄養素を確実に摂取することが出来ます。

また、下痢などを起こすことが少ないため、せっかく体内に取り入れた栄養を不必要に外へ出すことなく吸収することが出来ます。

これは、消化器官などへの負担が少ないことが理由として挙げられます。

消化器系に異常がある場合、経腸栄養が出来ませんが、IVHであれば静脈に直接流すため問題ありません。

デメリット

◆カテーテルから感染リスクが高まる
◆さまざまな場面で汚染リスクがあり、清潔・消毒の徹底が必須
◆高濃度の栄養が投与されているため血糖コントロールが難しい
◆血液の逆流により血栓ができやすい
◆長い間、消化管を使わないため機能低下が見られる
◆カテーテルの自己抜去

やはりIVHにも感染症のリスクはつきまといます。心臓に通る太い血管内に直接カテーテルを挿入するためです。

そのためチューブ挿入部や輸液接続部、輸液交換時など、さまざまな場面で注意が必要になります。

また、高栄養の液体を投与するため血糖コントロールが難しく、過剰カロリーの投与を続けると肝機能にも障害が出てきます。

IVHでも入居できる老人ホームの種類・タイプ

IVHは医療依存度の高い処置と言えるため、

◆医師が常駐
◆看護師が24時間いる

など、医療面の体制が整っている施設でなければなりません。そのため以下の施設では一般的に「入居不可」となっています。

【IVHの方が入居できない施設】

◆特別養護老人ホーム
◆介護老人保健施設
◆グループホーム
◆ケアハウス

これら施設では、IVHを受け入れるには医療体制が不十分なことが大半ですので、選択肢からは除外します。

※介護老人保健施設は医師もおり、看護師も充実していますが、「在宅復帰を前提とする施設」ですので入所できません。

そのため、以下の老人ホームから探していくのが現実的です。

【受け入れ施設】

◆介護付き有料老人ホーム
◆住宅型有料老人ホーム
◆サービス付き高齢者向け住宅

この3施設であればIVHでも受け入れOKな施設があります。

管理人

しかし、入居者が負担する月額利用料も20万~と高めの施設が殆どです。

医療職も多く人件費もかかるため、一般的な老人ホームよりも当然ながら割高です。

ただ、管理の難しいIVHを、老人ホームという生活の場で継続できることを考えると致し方ない出費だと思います。

老人ホームを探す際には、どんなポイントに気を付けるべきか

IVHの方が入居できる施設は主に3つ。

◆介護付き有料老人ホーム
◆住宅型有料老人ホーム
◆サービス付き高齢者向け住宅

管理人

これらを探す際に、3つのポイントを念頭に置きましょう

①看護師が24時間常駐している(サ高住であれば訪問看護事業所が併設)
②緊急時すぐに駆けつけられる距離か?
③他の疾病の受け入れも充実しているか?

①看護師が24時間常駐している(サ高住であれば訪問看護事業所が併設)

IVHの処置・管理は看護師が行います。そのため、夜間でも看護師が常駐している施設が絶対条件です。

また、サービス外付けタイプの「サービス付き高齢者向け住宅」の場合は訪問看護事業所が併設、あるいは同じグループで運営していることが条件になります。

※訪問看護事業所も夜間対応が可能な事業所を選びましょう。時折、日中のみの所もあるので注意です。

②緊急時すぐに駆けつけられる距離か?

2つ目は立地の問題です。

IVHの余命は1年未満が大半です。場合によっては施行してすぐに…という状況も十分に考えられます。

その際、すぐに駆けつけられる場所にあった方が何かと良いでしょう。

管理人

無理に遠くの老人ホームに入居するより、近くの療養型病院へ入院することをお勧めします

それほどに立地は重要です。

老人ホームか、療養型病院か。料金との兼ね合いもありますが、緊急時のことを考慮して、近い方を優先すべきと私は考えます。

③他の疾病の受け入れは充実しているか?

医療体制 受け入れ度合い

IVHに限らず、気管切開やALS(筋萎縮性側索硬化症)など受け入れの難しい疾病も対応しているか確認しましょう。

こういった受け入れも幅広く対応している老人ホームは看護師だけでなく、医師とも良好な連携が取れており体制も整っている施設が多いです。

管理人

提携の医療機関がどこなのか確認しておくと更に良いでしょう

 

①看護師は24時間常駐しているか?
②緊急時にすぐ駆けつけられるか?
③他の疾病の受け入れ状況はどうか?提携医療機関はどこか?

この3点を念頭に探していきましょう。

まずは近くに受け入れ可能な老人ホームがあるかチェック

IVHでの入居できる老人ホームを探す方法は色々あります。

現在入院している病院の相談員に聞いてみるのも良いですが、金額も安くありません。自分で探した方がベターです。

私も施設探しをする際に活用するのが老人ホームの検索サイトです。

ここから希望の都道府県・市区町村へと進んでいき…

医療体制

「医療・感染症」のところにある『変更する』を押すと

IVHok

「IVH」の欄があるのでチェックすると、希望の市区町村で、IVHの受け入れが出来る老人ホームが出てきます。

管理人

それ以外にもフリーワードの欄に「医療 充実」や「看護師24時間」などと打っても、一覧が出てきますよ!

あとは料金や立地、近隣の療養型病院の状況などと照らし合わせて決めていきましょう。

病院で…施設で…。どちらにせよIVHが始まるということは、そう長くはないと思います。

その時をどこで過ごすのか。そして家族としてどう支えるのか。迷いや考え事、悩みは尽きないと思いますが、まずは情報を集めることから。その一歩が、よりよい「終末期」を迎えると個人的には考えます。