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介護保険で利用できる代表的なサービスの1つが福祉用具です。介護認定を受けた方であれば1割(2割)の負担で様々な用具を使うことが出来ます。安全の確保、あるいは生活の質の更なる向上を図るためには、このサービスは必須と言えます。

百貨店などでも杖や車いす、ベットなどが販売されていますが、福祉用具会社の方が商品数やアフターサービスが良いです。ただ、介護保険を利用するため、色々と決まりや流れがあります。他にもサービスを使うのであれば支給限度額の関係もありますので、初めての人にはわからない部分が多いでしょう。

今回は、介護保険を利用した福祉用具の購入・レンタルについてご紹介したいと思います。ご自身の生活や身体の状態に適したものを利用することで生活は大きく変わります。ここでしっかりと仕組みを理解しておきましょう。

 

介護保険で購入する場合

要支援1~要介護5までの認定を受けた方であれば、特定の用品を1割(所得により2割)で購入することが出来ます。購入できる用具は以下の通りです。

商品 内容
腰掛便座 ◆洋式便座の上の置いて高さを調節するもの
◆和式便座に置いて腰掛式に変えるもの
◆ポータブルトイレ
◆便座からの立ち上がりを補助するもの(電動式・スプリング式)

自動排泄処理装置の交換可能部分

◆自動排泄処理装置のなかで、介護者が簡単に交換可能な部分(局部と装置を繋ぐホースなど)
入浴補助用具 入浴動作や出入りの補助や安全を確保するもの
◆入浴用いす   ◆浴槽内いす
◆浴槽用手すり  ◆入浴台
◆浴室用すのこ  ◆浴槽内すのこ
◆入浴介助用ベルト
簡易浴槽 ◆空気式や折り畳み式などで簡単に持ち運びができ、取水や排水に工事を要しないもの
移動用リフトの吊り具部分 ◆移動用リフトのうち、本人を支えるための部分。リフト部分はレンタルの対象商品。

これら5つに関してはレンタルでの取り扱い無く全て購入になります。肌が直接触れるものに関しては他人と共有出来ないためです。

毎年4月~翌年3月までの1年間で10万円を上限として、これら商品を1割(2割)で購入することが出来ます。そのため年度が変われば新たに10万円分の購入枠が復活することになります。超過分は全額自己負担です。
※一旦全額支払い、後から給付分が返ってくる「償還払い」を採用している自治体が多いです。そのため一度は大きい金額を用意しておく必要があります。

また、都道府県から指定を受けた事業所で購入しなければ給付がされませんので、全額自己負担となってしまいます。表にある商品を検討されている方は必ず指定を受けた業者から買うようにしましょう。役所に問い合わせれば指定事業所一覧を入手することが出来ます。

 

介護保険でレンタルする場合

要支援1~要介護5と認定されると一定の福祉用具をレンタルすることが出来ます。ただ、軽度者には利用できない用具も存在します。まずは全ての認定者がレンタルできる商品は以下の通りです。

商品 内容
手すり ◆取り付けの際に工事を伴わないものに限る
歩行器 ◆歩行が困難な方の動作を補助するために設計された構造のもの。車輪を有する、あるいは四脚のもの。
歩行補助器 ◆1点タイプや4点杖など
スロープ ◆段差解消できるもので、取り付けの際に工事を伴わないものに限る

歩行器とシルバーカーは似ていますが、後者はレンタルの対象外になっています。歩行器が歩行を補助するために設計されているのに対して、シルバーカーは荷物の運搬や休憩を目的に設計されています。あくまでも自力歩行できることが前提になっています。

ただ、一見シルバーカーに見えるような商品でも歩行器に分類されるものがあります。こういった商品は多く出回っていますので、業者に問い合わせてみると結構な数出てきます。検討している方は相談してみましょう。

これに加え要介護2以上、あるいは要件を満たす方に限りレンタルできる商品は以下の通りです。

商品 内容
特殊寝台(ベット) ◆サイドレールが取り付け可能であり、背や足部分、または高さの調節が可能なもの
特殊寝台付属品 ◆サイドレール(ベットの手すり)
車いす ◆自走用や介助用車いす(標準的なタイプに限る)
車いす付属品 ◆車いすのクッション
体位交換器 ◆身体の下に潜り込ませることで体位の変換が容易となるもの
床ずれ防止用具 ◆空気送風によるエアーマットや水の調整によるウォーターマット
認知症老人徘徊感知器 ◆認知症高齢者が踏んだ際にセンサーで知らせてくれるマット
移動用リフト ◆体を吊り上げることで移乗させるもの。吊り具部分は購入対象となる
自動排泄処理装置 ◆排泄物を自動的に吸引してくれるもの。交換可能な部分については購入対象となる

ベットや車いすなどは軽度者ならば不要であろうとの見解から、レンタルの対象外となっています。しかし、病的な理由や特別な事情により医師や役所から認められれば、要介護1以下の方でも保険適応にて利用することができます。

 

サービス外付けタイプの施設なら購入・レンタル可能

特養やグループホーム、介護付き有料老人ホームなどでは福祉用具の購入やレンタルは残念ながら出来ません。しかし、ケアハウスやサ高住、住宅型有料などの、いわゆるサービス外付けタイプであれば保険適応で利用することが可能です。

特に多いのが設置型の手すりです。settigata-tesuriこのように、置くだけで手すりとしての機能を果たすものを起き上がり用としてベットの近くに置いたり、掴まれる所が無い場所に設置することで居室内を安全に移動できます。転倒する場所で意外に多いのが自室です。骨折して入院すれば一気に体は動かなくなります。そうならないためにも事前に住環境は整えておきましょう。

また、次に多いのがシルバーカーのような歩行器です。歩行器だと、いかにも介護が必要な感じが出てしまうため敬遠する方がいらっしゃいます。そのため、あまりゴツゴツしていないタイプのものを利用する方が多いです。特にケアハウスやサ高住に多い印象を受けます。カラーバリエーションも豊富ですので、性別や好みに合わせて選択できます。

 

福祉用具をいかに活用するか。これによって安全で健康な生活が左右されるでしょう。住環境をその方の生活スタイルや体の状態に合わせて適切に使用することで、より生活の質を高めることが出来ます。レンタルするのであればケアマネジャーが付いていると思います。その方としっかりと話し合い、安心して暮らせる住まい作りをしてください。

(リンク)住宅改修が介護保険で出来る