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家族や親戚関係の希薄化によって身元引受人(身元保証人)を頼める相手がいないケースが増えています。

近しい家族や親戚との関わりも薄く、いざコンタクトを取ろうにも音信不通の方たちもチラホラ。

ただ、身元引受人あるいは身元保証人を立てずに入居させてくれる老人ホームも滅多にありません。

管理人

身内あるいは第3者を立てる必要が必ずあります。

 

身元引受人がいない(家族では受けられない)場合にやれるべき3つの方法についてご紹介!

今回は身元引受人(あるいは身元保証人)になれる人がいないケースや、家族がその役割を担えない場合、その穴を埋めるための方法を紹介します。

老人ホームへ入居する際には、必ず1~2名は連ねる必要があります。

ただ、そこが引っかかって入居に進まない方も多いです。

私も今まで相談に対応してきた方たちは大抵が以下に紹介する3つの方法で入居へと進んでいます。

まずは身元引受人に求められる役割を紹介しつつ、穴を埋めるための方法について紹介します。

身元引受人に求められること

そもそも施設は身元引受人に対して何を求めているのでしょうか?

施設によって多少の違いはありますが、大体は以下の要件が求められています。

【身元引受人に求められること】
◆定期的な連絡事項の窓口
◆救急搬送など緊急時の対応(その後の病院との連携含む)
◆本人に代わる意向伝達
※本人の判断能力が低下している場合
◆退去(逝去)後の引き取り
◆役所関係の書類手続き

これらが求められます。

大半は家族の代表者が身元引受人となりますので、救急搬送における医療面の同意や入院手続きなど、血縁関係の人に依頼する案件も併せて求めています。

また、様子に変わりが無ければ定期的な報告が来るだけですが、例えば発熱や怪我などが生じた場合にも適宜、連絡がきます。

そのため、身元引受人になると、その方が入居している限り定期的に施設と連絡を取り、時には緊急時の対応を求められると言ってよいでしょう。

しかし、こういった事を頼める相手が見つからない場合、どのようにしたら良いでしょうか?方法としては3つあります。

(リンク)老人ホームの身元引受人に求められる5つの役割と身元保証人との違い

代替え案①まずは身内や友人知人を当たってみる

既に身内が全員亡くなっている場合を除き、誰か心当たりがあるのであれば、とりあえず打診してみる価値はあります。

管理人

「死んだときだけ連絡くれれば良い。あとは施設で勝手に判断してくれ」という程度の関係性でもOKな施設も中にはあります

入退去の手続きなど、最低限だけ役割を担ってくれれば後は全て施設にて……なんてこともあります。

実際、1つの施設に数人は友人や民生委員、自治会の方などなど…。地域の方たちが身元引受人になっています。

親族との関わりが薄い人が多くいますので、そういった事情に理解ある施設では、意外と間口を広く受け入れてくれます。

【注意!】
「積極的に関われない親族ならいるが、その人を身元引受人になることは可能か?」と事前に施設へ確認してみましょう。

 

代替え案②後見人をつける

成年後見制度の類型イラスト

成年後見制度という、本人の代わりにお金の管理や契約行為を行ってくれる人を付けることで、施設側も受け入れをOKしてくれます。

成年後見制度にも『法定後見』と『任意後見』の2つに分かれており、ざっくり説明すると

『法定後見』…判断能力がすでに低下している人が利用
『任意後見』…今は判断能力をしっかり有しているが、今後に備えて利用

認知症などによって判断能力が低下しても、ご本人の財産や権利を守るため成年後見制度というものがあります。

家族が後見人となって動くことも可能ですが、今回の記事の場合だと弁護士や司法書士・行政書士・社会福祉士などの専門職が選任されることが大半です。

管理人

しかし後見人は手術や輸血の同意など、医療面での対応ができません。ここは後見人が着任後も家族が担ってもらう必要があります。

(リンク)成年後見制度(法定後見)とは?

(リンク)成年後見制度(任意後見)とは?

後見人は医療に対する同意ができない

手術する医師

専門職後見人は家族ではありませんので、手術や輸血などの医療行為に対する同意が出来ません。
※インフルエンザの予防接種など軽微なものであれば対応可能

そのため、万が一入院や救急搬送などがあった場合、駆けつけることは出来ても、手術や輸血など医療行為に対する同意書にサインすることが出来ないです。

【ポイント】
こういった場合は本人を交えた関係者で事前に意向確認をします。

◆本人と後見人(判断能力が残っている場合)
◆後見人と施設(本人の判断能力が著しく低下している場合)

書面で本人の意向を残しておき、搬送された際に医療機関へ提示することで代弁することが可能になります。

あるいは、どんなに遠い関係の親族でも、把握している範囲でコンタクトを取り意向を確認します。

殆どは「一切の延命措置はしない」という結果になりますが、その意向に沿って施設や後見人が医療機関と連携していきます。

※医療同意をしてくれる後見人もためにいますが、過度に期待しないようにしますしょう。

代替え案③身元保証サービスを利用する

身元保証サービス

頼る親族がいない人のニーズに応えるべく出来た民間のサービスです。

身元引受人の請け負いや緊急時における駆けつけ、あるいは逝去された後の遺族への訃報連絡や葬儀・納骨まで、家族代わりに手広く支援してくれるのが魅力です。

会社と契約すると、施設の身元引受人の欄に会社名や担当者名を記入してくれますので、これによって入居が可能になります。

契約時の初期費用がネック

身内を頼らずに家族同様の支援を受けられるのが特徴ですが、最大の問題は費用にあります。

一般的なサービス内容で契約を結んだ際、おおよそ100万円~150万円ほど掛かります。費用内訳の一例を出すと…

項目 金額
入会金 25万円
事務管理費 5万円
会費 35万円
身元保証料 35万円
万一の支援 15万円
葬儀代行費 35万円
合計 145万円

どういった内容を契約に盛り込むかは本人次第になります。また、

◆葬儀は身元保証会社に頼むか
◆何かあったときの駆けつけ支援

こういった支援の有無で費用が増減します。

こういったサービスへの支払いに余裕がある人であれば構いませんが、何せ100万円という金額ですので、なかなか決断に踏み切ることが難しいでしょう。

ただ、施設での安心した生活をより高めるための投資と考えるのであれば十分価値はあります。

医療の同意や葬儀に関することなど、後見人では出来ない部分に関しても支援してくれますし、亡くなった後の年金受給停止手続きや家財処分など、本当に幅広いサポートを受けることが出来ます。

支払いについても

◆50万を頭金として残りは分割払い
◆毎月〇万円の分割払い

本人の経済状況に応じた方法を選ぶことが出来ます。

もし、入居時から死後の手続きまで全てを第3者へ移管したいとお考えの方は検討しては如何でしょうか?

せっかく老人ホームへ入居したにもかかわらず、身元保証人の存在があやふやならば、真に安心・安全とは言えません。

死後の手続きも含め全て準備を整えることで始めて「老い支度」となります。身元引受人の欄に誰を書くべきか迷っている方は是非お考えになってください。

(リンク)老人ホームの身元引受人に求められる5つの役割と身元保証人との違い