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『人工透析してるけど老人ホームで生活できるの?』
『どんなタイプの老人ホームなら入居できるんだろうか?』
『選ぶときに気を付けておきたいポイントを知りたい』

人工透析といえば自宅から通って治療を受ける。あるいは入院しながら受けるもの、という認識が多いと思います。

ましてや老人ホームに入居しながら透析を受けるなんて、あまり聞かないのではないでしょうか?

管理人

確かにそういった方はあまり見かけません。ただ、老人ホームに入りながら人工透析を受けている方は実際にいらっしゃいます

こういう情報は調べてもあまり出てきませんので、今回は人工透析を受けながら生活できる施設についてご紹介していきます。

この記事を読むことで
◆どのような条件を満たせば入居できるのか?
◆透析OKの老人ホームを探すうえで覚えておきたいポイント
◆透析OKの老人ホームのタイプ(種類)

こういった内容がわかります。

ポイントを押さえながら、貴方の希望になるべく合う老人ホームを探していきましょう。

※腹膜透析と血液透析がありますが、今回は血液透析に絞ってお話ししていきます。

3つの条件がクリアできれば入居できる

まず、人工透析が必要な方が老人ホームに入るためには以下の3つの条件をクリアする必要があります。

3つの条件
①施設⇔病院・クリニックまでの送迎の確保
②食事・水分制限に対応できるか
③医療体制含めた施設の対応レベル

では具体的にどういった点をクリアしなければいけないか、それぞれに分けてご紹介していきます。

条件①施設⇔病院・クリニックまでの送迎の確保

恐らくここが最も難しいポイントだと思います。

在宅から通っていたころは、今よりも体が動いていたためアクセスもそこまで問題無かったと思います。

しかし、介護が必要になり体が思うように動かない状態で週に2~3回も定期的に通院するのは非常に骨が折れます。

管理人

おおまかに4つの方法で送迎面の課題をクリアできるでしょう

①医療機関が出している送迎バス
②老人ホームが行っている送迎サービス
③介護タクシー
④家族による送迎

医療機関が出している送迎バス

通っている医療機関から送迎バスが出ているのであれば、それを利用する方法があります。

老人ホームまで、あるいは近くまで迎えに来てくれるのが前提ですが、大抵は無料でやっているので、方法としてはこれが1番良いでしょう。

管理人

送迎可能な範囲があるため、遠方だと断られてしまう恐れも

また、車いすが必要な人は乗車できないなど制約がある可能性も。これは医療機関に直接問い合わせてみると良いでしょう。

老人ホームの送迎サービスを活用する

施設によっては病院までの送迎を行ってくれるケースも。

しかし、医療機関が出している送迎バスとは異なり、ほとんどが有料サービスとなっています。

加えて頻度も多いので、恐らくは月に1万円以上の出費は必要になるでしょう。

管理人

透析を行っている医療機関が定型病院の場合は、無料で送迎してくれるケースも稀にあります

医療法人の経営する老人ホームに見られるのですが、『提携病院であれば無料で送迎します!』という施設も。

介護タクシーの利用

医療機関からの送迎バス、施設のサービスも頼れないという時の最後の手段として介護タクシーを活用する方法もあります。

介護タクシー

車いすに乗ったまま乗車して送迎してくれるサービスですが、通常のタクシー料金に加えて色々な加算がプラスされるので、通常のタクシーの3倍近い料金となります。

仮に週3回、1回につき往復で1万円だとしても、月に15万円近くになってしまいます。

管理人

定期利用となれば割引など受けられるかもしれませんが、あまり得策とは言えません

実際に提示される料金にもよりますが、介護タクシーを利用せざるを得ないのであれば、別の施設を検討した方が良いでしょう。

家族による送迎

通院のたびにご家族が送迎する方法です。

車いすごと乗車できる車両を持っていたり、あるいは車いすから下りて乗車できる程度の状態であれば容易ですが、週に2~3回とコンスタントに対応するのは大変です。

施設の送迎サービスや介護タクシーと併用することで負担を減らすことはできますが、毎回のことなのであまり無理されない方が良いかと。

管理人

この方法については車両の有無やご本人の身体状況、送迎サービスを使うときの費用などを見ながら、あまり負担にならない選択をしてきましょう

条件②制限食に対応できるか

人工透析を受けている場合、水分や塩分、たんぱく質などに配慮が必要になると思います。

水分・塩分制限については、ほとんどの施設で対応可能です。

食事に制限や特記事項がある人には個別の味付けや調理をしますので、そこは特に心配いりません。

管理人

しかし、たんぱく質やカリウム制限となると難しくなる施設もでてきます

「控えるよう気を付けてください」という程度であれば、そこまで難しい話ではありません。

ただ、例えばタンパク質制限が必要な場合、1日に摂取して良いたんぱく質は36~48gでしょう。

塩分制限メニューであれば特養やグループホームでも対応できますが、たんぱく質制限となると過去の実績も含め、対応できない施設が増えてきます。

管理人

献立に制限が必要な人ならば、そのメニューが対応できそうか確認する必要があります

食事や水分にどんな制限があるか?その施設では制限に対応できるのか?というポイントを確かめながら探していきましょう

条件③医療体制を含めたスタッフの対応レベル

ここも重要になる項目です。

人工透析を受けていると合併症との戦いになります。

高血圧に低血圧、感染症などあらゆるリスクに備えながら日々の介護や様子観察を行いますので、スタッフもより細やかに見ていく労力・スキルが求められます。

また同時に、循環器内科や糖尿病内科、消化器科、泌尿器科など色んな科と連携しながら病状管理を行います。

管理人

まさに命に直結するリスクをいくつも抱えながら生活していくわけです

受け入れの実績がない施設では、リスクを恐れて受け入れ不可とするところもあるのが事実です。

とくに特養やグループホーム、ケアハウスなど医療体制が比較的整っていない老人ホームに多い印象を受けます。

管理人

また、介護職員が透析患者へのケアを確立できていない場合も十分に考えられます

◆透析後の不安定な状態における血圧低下などをいち早く察知する
◆入浴時にシャント部分を擦り過ぎない  など

細やかなケアを行う必要があり、看護師だけでなく介護職員もケアに労力が多く必要です。

実際に受け入れている実績のある老人ホームであれば問題ないのですが、こういった対応力を備えている老人ホームも、正直言ってそこまで多くありません。

管理人

老人ホームはあくまでも「生活の場」ですので、病院のような対応力を備えるのは難しいです

しかし、最近では医療法人が老人ホームを経営しているところも増えつつあるので、それに伴って対応できる施設も増えています。

以上が人工透析で老人ホームに入るときに抑えておきたい条件となります。

改めておさらいすると、、、

3つの条件
①施設⇔病院・クリニックまでの送迎の確保
②食事・水分制限に対応できるか
③医療体制含めた施設の対応レベル

この3点を念頭に置きつつ、探していくと良いでしょう。

透析でも入居できる老人ホームを探すときに知っておきたい3つのポイント

ここからは老人ホームを探すうえで事前に知っておきたいポイントを3つご紹介していきます。

どのような点を抑えておくか先に出すと、、、

3つのポイント
①合併症による治療が必要になり入院→退所となるケースがある
②費用やアクセスなど老人ホームを選ぶときに何を優先したいか整理しておく
③看護師は24時間体制でなくても良い

3つを念頭におくことでスムーズに探すキッカケとなり、自分たちの希望に合う施設が見つかりやすくなります。

では具体的にお話ししていきます。

ポイント①合併症による治療で入院、退所となるケースもある

先ほどもお話ししましたが、人工透析は合併症との闘いです。

実際に透析を受けながら老人ホームで生活している人たちを見てきましたが、感染症を始めとして心不全など色んな疾病が原因で入院しています。

その後も入退院を繰り返すことが多く、なかには老人ホームに戻れる状態にはなくなってしまい退所となるケースも。

管理人

治療に専念する病院とは違い、「生活の場」である老人ホームで暮らし続けるのは難しい側面があります。

しかし、透析と介護が必要になりながらも、ベッドに寝たきりで過ごすことなくメリハリのある生活が送れるのも老人ホームだからこそ出来ることだと思います。

合併症による入院は在宅であろうとも十分起こりうることです。

そこは念頭におきつつ、どうすればご本人が安心して、そして少しでも充実した毎日が送れるか検討してみてください。

ポイント②費用面?アクセス?何を優先するか整理していく

透析を受けながら老人ホームに入る場合、そこまで自由に選びたい放題というわけにはいきません。

最初からある程度絞られた状態で決めていくのですが、そのときに優先事項が決まっているとスムーズに選ぶことができます。

◆費用・予算
◆アクセス(自宅から老人ホーム、老人ホームから透析をする医療機関など)
◆透析をする医療機関が信頼できる
◆看護体制・介護体制が手厚い
◆透析患者の受け入れ実績が豊富にある

などなど、老人ホームに求めることはいくつかあると思います。

全てを満たすことは出来ないと思いますので、まずは自分たちが何を基準に選ぼうとしているのか、これだけは押さえておきたい!というポイントはあるのか、整理しておくと良いでしょう。

管理人

「費用・予算」と「透析先までのアクセスの良さ」で選んでいる方が多いです

予算内に収まること。透析先までアクセスが良いことで施設⇔透析先までのアクセスが無料(安い)で済むことが多いため、この2つを基準に選ぶケースがほとんどです。

ポイント③看護師は24時間体制でなくても良い

家族

看護師が夜もいてくれる老人ホームだと費用が高くなっちゃうし、、、候補が見つからない、、、

と、希望の施設が見つからないとお困りのご家族もチラホラいらっしゃいます。

ただ、透析の方を受け入れるのに必ずしも看護師が24時間体制でいる必要はありません。

いてくれた方が安心ですし急変したときの判断もスムーズですが、

◆費用が高くなる
◆候補が狭まる

このようなデメリットがあるので、そこまで優先順位が高くないのであれば外すのが賢明です。

こういった老人ホームに入った方が良い人というのは、インスリン注射が夜間・早朝にも必要だったり、たんの吸引が常に必要だったりと、連続的な医療ケアを要する人たちです。

日中に透析を行い、それ以外に医療的なケアが必要ではない透析患者の場合は特別こだわる必要もないでしょう。

管理人

夜間帯の見守りや、様子に変化があれば介護職員から看護師・医師などに連絡が行くようになっているので、そこまで心配はいりません

もし費用面でそこまで出せない、ということであれば看護師の24時間体制は候補から外して良いです。

透析患者でも入れる老人ホームはどこ?

以上を踏まえて、透析の方でも入れる老人ホームは以下の3つに絞られてきます。

◆介護付き有料老人ホーム
◆住宅型有料老人ホーム
◆サービス付き高齢者向け住宅

私のところに相談に来られたかたたちも、この3つから探していき入居しました。

毎月の費用が20万円以上、入居一時金も数百万円ほどかかるのですが、やはり手厚い体制で柔軟に対応できる民間の老人ホームは魅力的です。

管理人

この3つを候補として、先ほどの優先順位に当てはめて探していくと、きっと良い老人ホームがみつかります

透析OKの老人ホームはそこまで数が多くありません。だからこそ、何を優先して絞っていくのかが大切になります。

立地や近隣の透析場所などをチェックしながら、送迎方法や受け入れ実績については老人ホームに問い合わせていくと良いでしょう。

透析でも入れる老人ホームを探してみる